(四)-2
文字数 313文字
雨晴家の車はもちろんフロントガラスには、真佐貴が勤める会社の「ハッスイマスター」のガラスコーティング剤を塗り込んであった。しかもワイパーブレードも自社のハッスイマスターシリーズのものに換装済みだった。もちろんボディも同シリーズのワックス剤を塗りこんである。しかもこのワックス剤は、一年間有効な素材だ。この程度の雨なら、ガラスや車のボディにへばりつくことなく、水滴は玉となって車の速さですぐさま後ろへはじき飛ばされていく。
しかし車が進発すると、雨足はさらに強くなった。幸いワイパーのスイッチは最大にしなくても、フロントガラスから道路の状況はよく見えた。しかし道路に落ちる雨が、まるでモヤや霧のように視界を遮っていた。
(続く)
しかし車が進発すると、雨足はさらに強くなった。幸いワイパーのスイッチは最大にしなくても、フロントガラスから道路の状況はよく見えた。しかし道路に落ちる雨が、まるでモヤや霧のように視界を遮っていた。
(続く)