(二)-10
文字数 314文字
「そんなの名前だけですよ」
「それならテルテル坊主を逆さまに吊ってバットで殴ってやれ」
「そんな無茶な」
「いいから、まじないみたいなもんだ」
真佐貴は「そんな無茶な指示はほとんどパワハラだ」と思いつつも、同時に「確かにテルテル坊主を殴るのはアリかもしれない」と思ってしまった。
それなので、これから雑巾にする用に経理関係や営業関係の書類を入れている鉄製のキャビネットの中で保管してあった布きれの綺麗そうなの一枚を選んで取り出し、ティッシュを丸めるなどしてテルテル坊主を事務所の自分デスクで一個作った。首の所のヒモは、経理で使う帳簿を綴じるための黒いヒモを、経理担当者が退勤してしまったことをいいことに無断で拝借して利用した。
(続く)
「それならテルテル坊主を逆さまに吊ってバットで殴ってやれ」
「そんな無茶な」
「いいから、まじないみたいなもんだ」
真佐貴は「そんな無茶な指示はほとんどパワハラだ」と思いつつも、同時に「確かにテルテル坊主を殴るのはアリかもしれない」と思ってしまった。
それなので、これから雑巾にする用に経理関係や営業関係の書類を入れている鉄製のキャビネットの中で保管してあった布きれの綺麗そうなの一枚を選んで取り出し、ティッシュを丸めるなどしてテルテル坊主を事務所の自分デスクで一個作った。首の所のヒモは、経理で使う帳簿を綴じるための黒いヒモを、経理担当者が退勤してしまったことをいいことに無断で拝借して利用した。
(続く)