(三)
文字数 346文字
「今日も日本列島上空には高気圧が張りだしていて、全国的に晴れ。今日も暑くなるでしょう。ただし、大気が不安定になっており、山沿いでは雷雨になる可能性があります……」
リビングのテレビの声を聞いて、雨晴真佐貴はダイニングの席を立ち、車のキーを握り、家を出ようとした。
その前に、ダイニングにいる妻の雨晴花梨の方を見ると、いつもと様子が違った。テーブルの上の皿には手の付けられていないトーストが置かれたままだった。しかも本人はおなかを押さえていた。
「お、おい、大丈夫か?」
真佐貴は花梨に近づき尋ねた。
「う、産まれる……」
産まれる!
真佐貴は一瞬何かと思ったが、ついに、その日が来たのだ!
やったー!と大声を上げそうになりつつも、花梨の姿を見て真佐貴の頭の中は混乱に陥った。
どうしよう!
(続く)
リビングのテレビの声を聞いて、雨晴真佐貴はダイニングの席を立ち、車のキーを握り、家を出ようとした。
その前に、ダイニングにいる妻の雨晴花梨の方を見ると、いつもと様子が違った。テーブルの上の皿には手の付けられていないトーストが置かれたままだった。しかも本人はおなかを押さえていた。
「お、おい、大丈夫か?」
真佐貴は花梨に近づき尋ねた。
「う、産まれる……」
産まれる!
真佐貴は一瞬何かと思ったが、ついに、その日が来たのだ!
やったー!と大声を上げそうになりつつも、花梨の姿を見て真佐貴の頭の中は混乱に陥った。
どうしよう!
(続く)