読経

文字数 133文字

暮れ始めると裏の寺の読経が響く。
昔からそうだったから、たいして気にも留めなかった。
「今日はないね」
「何が?」
家族は一度も聞いたことがないと言う。
翌日、裏の寺へ行くと、小さな獣の骨が散らばっていた。
それ以来、読経は聞こえなくなったが、夕暮れにだけ猫の鳴き声が耳につく。
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