口の中の胡麻

文字数 135文字

歯の隙間に挟まっていた煎り胡麻が舌の上に転がったので噛みしめた。
雪の上を歩くときの音だ。
さらに何度か噛むと、雪の上を歩いている映像が脳裏に浮かぶ。
ふと鳥肌が立ち、噛むのをやめた。それなのに脳内には雪の上を歩く音がしばらく続いた。
何かを促すように舌先に胡麻が幾つも転がる。
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