【お題】画像より(紫陽花)

文字数 186文字


※こちらのお題は、AYATO(@ayatophotograpy)さんよりご提供いただきました。

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立ち枯れかけた紫陽花の表面を這い回る蝸牛の記憶。
とうに(カタチ)を失ったソレはただ渦のみにて、老い逝く紫陽花に僅か残る命の欠片を舐め喰らう。
戯れに幼い弟の手の上を這わせたその夜、弟は息を引き取った。
その無邪気な遊びの延長なのか怨みなのか、夜毎私の体を小さな指が這い回る。
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