【お題】「瓶に詰めた」
文字数 234文字
※こちらのお題は、呟怖お題の人(お/蒹垂 篤梓@宵闇亭)(@AtsushiOgita)さんよりご提供いただきました。
※画像提供者:Copyright 2022 @AtsushiOgita
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終わりかけた夏の朝、別れを予感した君は涙を滲ませた。
僕は君の透明な欠片を瓶に詰めた。
真昼、遥か高い入道雲の天辺に向かって叫ぶ君の白い欠片を瓶に詰めた。
夕暮れ、花火に照らされて頬が火照る君の赤い欠片を瓶に詰めた。
夜、別れる前に君の髪を切った。その黒い欠片を瓶に詰めた。