(一)-11

文字数 237文字

 そんな折りである。公園の遠くの方から悲鳴が聞こえた。女性の悲鳴だけでなく、男性の怒号も聞こえた。
 空はまだ明るい。しかも今日は土曜日で、周囲にはたくさんのお花見客がブルーシートを敷いて宴会を楽しんでいる。それだけでなはない。歩いて桜を楽しもうという家族連れやカップルも多い。
 俺はそちらの方へ振り向き様子を見てみた。
「何なんだあれは……」
 そう呟かずにはいられなかった。
 俺は目を疑った。
 大勢の人がいる公園内に、大きなトラックが突っ込んできているのが見えたのだ。

(続く)
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