幕間座談会 5

文字数 6,798文字


愛美:みんなお疲れ様
蒼依:ホントにお疲れだよ
朱寿:……愛さんのお願いだから目を瞑るだけなんだよ
雪野:……この年増が最大の敵だったんですね
咲夜:はいはい。あたしの部屋で喧嘩は辞めてよ
実祝:月森さんの趣味が悪い
彩風:愛先輩。アタシはどこに座らせてもらえば良いんでしょうか?
愛美:適当で良いんじゃない?
咲夜:あの。ここあたしの部屋なんですけど、愛さんの対応が塩のような気がするんですが
蒼依:どうして愛ちゃんにそんな喋り方なの?
中条:それは愛先輩を怒らせると怖いからですよ
実祝:それはおかしい。ここは月森さんの部屋。だから愛美が怒るのはおかしい
朱寿:この部屋は愛さんの教育に良くないと思うんだよ
優珠:そうね。やっぱりあのオンナの弟と一緒で頭が緩いだけあるわね
佳奈:優珠ちゃん。思っててもそんなん言うたらあかんって
咲夜:うがー! 人の部屋に来てそこまで言う?
雪野:だって、男性アイドルのポスターまでは分かりますけど、天井にまで貼り付けるのはどう
   なんでしょうか?
彩風:……
咲夜:そこの後輩! 先輩に対してその対応は許せん!
愛美:咲夜さんも負け戦を……
雪野:お言葉ですが、統括会に入るだけの学力はお持ちですか?
彩風:アタシ達こう見えても学年20位以内は常に維持してますんで
蒼依:あの二人って本編ではとっても険悪じゃ無かった?
愛美:そうなんだけれど、元々は“霧ちゃん”“冬ちゃん”って呼ぶくらいの仲だったのは間違いな
   いよ
実祝:あたしと咲夜もそう。今ではかなり仲良し。
咲夜:そうだよ! あたしもだけど実祝さんのセリフや活躍の場所が少ないのは納得いかない
彩風:何でも良いんですけど、ホントにアタシどこ座ったら良いんですか?
蒼依:そうだねぇ。7畳一間に10人は狭いねぇ
朱寿:その上にベットがあって、小さいちゃぶ台があって
雪野:勉強机が無いってどうなんですか?
佳奈:すごいなぁ。勉強せんでもこの学校に入れたんやから、頭めっちゃええって事なんちゃう
   ん?
優珠:そんな訳ないでしょ。もう勉強は諦めたんじゃないの?
愛美:一応説明しておくと、咲夜さんのお部屋に今はいます。もちろん一応、女子の部屋なの
   で、優希君以下男性陣には遠慮いただいています。そしてこの部屋の間取りは7畳一間で
   ――
咲夜:ちょっと愛美さん。あたしが説明しても良い?
愛美:良いけれど、ここに優希君呼ぶって言った瞬間につまみ出すよ?
咲夜:ここあたしの部屋なのに?!
愛美:なんか文句ある?
咲夜:いえ、ございません……
実祝:愛美が怖くなってる
彩風:さすがは正妻の強みですね
蒼依:でも空木君も、もうちょっとしっかりして欲しいよねー
朱寿:でもわたしは、愛さんの味方なんだよ~
咲夜:……あの。説明続けさせてもらいますね。一応布団じゃなくてベットです。掛け布団も敷
   布団もチェック柄が好きなのでどっちもクリーム色のチェック柄です。天井の照明はLED
   です。色も視力を落としたくないので、電球色ではなくて昼白色です。地面は板の間なの
   で絨毯を敷いてます。
彩風:地面って……床に敷いてある絨毯の事ですよね? これなんかふわふわして座布団なくて
   も座り心地良いですね
雪野:あの何か勘違いされてますけど、電球色だから目が悪くなるとかは無かったはずですよ?
佳奈:なんかおもろい先輩やなぁ
優珠:あんたさっきから誰に説明してるのよ。そんな説明だと何も面白くないじゃない
咲夜:仕方ないじゃん! あたしこんなの初めてなんだから
実祝:大丈夫。あたしも協力する
咲夜:ありがとう実祝さん
実祝:天井にアイドルポスター。誰かは知らない。後はベットの横に大きいクローゼットがあ
   る。多分中は色々男子が好きそうなものもあると予想
中条:なんか月森先輩が説明するのとあんまり変わらない気がしますね
蒼依:それもそうだけど、ベッドの横にクローゼットって中の物取り出せるの?
優珠:少し隙間が空いてるから開くのは開くんじゃない? わたしなら反対の壁際にベットを置
   くけど。
朱寿:今の説明の方が分かり易いんだよ
彩風:それは仕方がないですよ。人には向き不向きがあるから
佳奈:せやな。一生懸命説明しようとしてくれとるとこ見たら、変なヤジも飛ばせんし。
咲夜:なんで?! あたしと対応が全く違うのは何で?!
朱寿:やっぱりどこかの誰かの部屋に集まって、座談会をするのは無理がありそうなんだよ
愛美:そうですよね。確かに優希君も呼べませんし
蒼依:じゃあいったん愛ちゃんのリビングに戻ろっか
全員:そうだね~
咲夜:……


優希:……
倉本:おい。何気にしてんだよ
優希:愛美さん! 倉本が愛美さんの部屋の中を見たいって
倉本:おい! 空木! お前売りやがったな?!
彩風:清くん……
朱寿:会長さん。最低なんだよ……わたしの時の会長はそんな事しなかったんだよ
優珠:全然懲りてないのね……
咲夜:あたしの部屋の時と全然反応が違う
実祝:それは仕方がない。主人公特性……でもあたしは咲夜の部屋にもちゃんと興味がある
佳奈:ホンマに男子ってそんな事ばっかりやねんな
慶久:年頃の男なんてみんなそんなもんだろ
蒼依:じゃあ慶久君も同じなの?
慶久:もちろん違うに決まってるじゃないですか。俺は蒼依さん一筋ですよ
中条:だから男なんてみんなけだものだって言ってるじゃないですか。あーしなんて、あーしな
   んてっ!!
彩風:そう言えば中条さん男に浮気されたとか言ってたよね
愛美:と・こ・ろ・で。どうして優希君はすぐに倉本君の行動と、そっちが私の部屋だって分か
   ったのかな?
優希:いや倉本が愛美さんの部屋がどこにあるのか知りたいって二階を見てただけで、僕は何
   も……
愛美:じゃあ優希君は私の部屋には興味な――
優希:――場所教えてくれたら是非見に行きたい
優珠:……お兄ちゃん……
優希:いや好きな女子の部屋なら良いと思うけど
朱寿:エッチな人に愛さんは任せられないんだよ?
雪野:ワタシなら空木先輩のお望みの事は、出来る限り聞きますよ?
彩風:冬ちゃん。それは駄目な奴だから、今のうちに訂正しといた方が良いよ
中条:副会長? 愛先輩を泣かせたらあーしがやり返しますからね
佳奈:岡本先輩ってホンマに人気なんやなぁ。これなら男の人、よりどりみどりやな
実祝:愛美はそんな人じゃない
蒼依:そうだよ。愛ちゃんの言葉で『自分が好きになった人、一人だけで良いから好きになって
   もらえたらそれ以上は要らない』は特許なんだから
愛美:いや特許って……女の人って大概そうじゃないの? 蒼ちゃんもそうだよね?
蒼依:蒼依はちょっと違うよ? 蒼依の場合は『蒼依の事を好きなってくれた男の人なら蒼依も
   好きになっちゃう』だから似ているかもだけど、だいぶん違うよ
咲夜:……なんかあたしが汚れてる人に思えて来た……
実祝:そんな事ない。咲夜も十分苦しんで悩んでる。だから汚れてるとか言ったらだめ
優珠:(……中々良い関係じゃない。でもわたしと佳奈の関係には遠く及ばないわね)
佳奈:優珠ちゃん。またいらんこと考えとったやろ
朱寿:そう言う月森さんだっけ? 何考えてたの?
咲夜:いや、いっぱい男子がいたらその中に一人くらいはイケメンがいるかなって……あたしも
   一人で良いんだけどさ
優珠:同じ女とは思いたくないわね
中条:ケダモノ男の女版?
咲夜:もうあたし喋るの辞める!
愛美:はいはいそんな事言わないで。咲夜さんが頑張ってるのはちゃんと私が知ってるから
蒼依:……
咲夜:本当? 愛美さんあたしに怒らない?
愛美:優希君にちょっかい掛けなければ怒らないって
蒼依:……!!


朱寿:そんな事よりも愛さんと空木くんのラブラブで話がちょうど一区切りなんだよ
慶久:どんだけねーちゃんの事が好きなんだよ。こいつ一応女だろ?
愛美:慶? 朱先輩の悪口言うとお姉ちゃん怒るよ?
倉本:……
彩風:なんで清くん残念がってるの? ……まあ分からなくはないけど、清くんにはアタシがい
   るのに……
愛美:そうそう倉本君。あの会議の時のあの態度は何? なんで彩風さんに冷たくするの?
倉本:いや劇中ではそう言う役回りだからな
優珠:女を泣かせる男ってサイテー
中条:そんな男なんてグーで殴ってしまえば良いんです。あーしなんてそれで何人の男を殴って
   来たか
蒼依:そう思うとロクでもない男の人が多いね
雪野:そんな事ないですよ。空木先輩はアタシの言う事なんでも聞いてくれますし、その代わり
   アタシも空木先輩の言う事なら出来る限り聞こうとは思ってますし
愛美:優希君? それってどういう事? まさか私の知らない間に何かをしてもらっているの?
咲夜:出た! 愛美さんの鬼モード!
実祝:いくら咲夜でも愛美の事を悪く言うのは聞き流せない
佳奈:そう言えば岡本先輩って怒らせると怖い言うてたな
優珠:そうよ! このままだとあたしのお兄ちゃんが本当にあのオンナの言いなりになってしま
   うじゃない
優希:……
愛美:優希君。その無言はどっちなの? それでも良いの? それとも私じゃ駄目だったりす
   る?
優希:そんな事ないよ。僕はありのままの愛美さんが良いから、そのままで大丈夫だから
咲夜:……なんか愛美さん。女としてのスキルみたいなの上がってない?
朱寿:わたしが教えてるんだから、そんなの当たり前なんだよ~
慶久:こえぇ……あれじゃあ答えを聞いてるんじゃなくて、言わせてるのと同じじゃねーか
蒼依:慶久君のそう言う言い方、蒼依は好きじゃないな
慶久:ですよね。それもまたきれいな女性の魅力の一つですよね
実祝:(愛美の弟とは思えない程バカ?)
優珠:どうしようもないクズね
優希:こんな弟とも仲良くしないといけないのか……でもそれでも愛美さんのご家族……
愛美:慶? あんまり調子乗っていると、部屋に閉じ込めるよ?
朱寿:そうなんだよ! 愛さんの邪魔をする人は男の子でも女の子でもダメなんだよ
倉本:岡本さん……いや愛美さん! 俺と付き合ってくれ!
愛美:ごめんなさいっ! 女の子を優しく出来ない人とは付き合えないの!
倉本:霧華っ! 今日は俺のおごりでどっか美味しいモンでも食べに行こう!
彩風:いっつもこのパターン……
実祝:あたしが本気出して愛美と一緒に統括会やる
彩風:でももうすぐ三年は引退ですよ?
実祝:……むぅ
佳奈:なんか無口な先輩やけど可愛いな
優珠:(……なんでこんなにイラつくのかしら)


愛美:そう言えばあの教頭先生からの諮問、分かった人いる?
倉本:俺もあれだけは分からん。なんか教頭の意図を感じない事もないけど、何が言いたいの
   か、特に俺にとっては何を求めてるのかもイマイチ分からん
朱寿:大丈夫なんだよ。わたしもちゃんと考えるんだよ
咲夜:あたし達には分からない話みたいだね
蒼依:そうだね。統括会での面談――えっと鼎談(ていだん)だっけ? のお話だもんね
実祝:普通に三者面談で良いと思う
彩風:でも三者面談の時とは雰囲気もだいぶ違いましたよ?
雪野:そう……ですね。ワタシは三者面談の時の方が空気は良かったです
優希:今回は雪野さんが当事者だったからね。仕方が無いよ
愛美:でも学生でこういう経験している学生さんって他にいるのかな?
倉本:普通は無いぞ。俺も話では聞いた事あったが、実際に受けるの初めてだ
愛美:そう言えば倉本君の家って、ひょっとしてどっかの企業の偉い人?
彩風:いや偉い人って言うか……財閥?
優希:……!!
倉本:だから俺は将来は人の上に立てるように、今から経験を積ませてもらってるって訳だ
咲夜:財閥って……超お金持ちじゃん!!!
実祝:月森さん。ビックリマークが多すぎる。文法違反。
彩風:そう言う人が出ると困るから、本編では一切内緒にしてるんです
蒼依:咲ちゃんはホントにがめついねぇ
優希:あの……愛美さん?
愛美:どうしたの? ちなみに私はお金とかでは気持ちは動かないよ?
倉本:……
優珠:ちょっとお兄ちゃん。そこの強欲女みたいなオンナだけじゃないってゆってるじゃない。
   自分の彼女を信じられないでどうするのよ
優希:でも同じ男として、どうしてもそこは気になるって言うか……
蒼依:そう言えば慶久君も蒼依を幸せに出来るって前に言ってたよね?
慶久:が……頑張ります
雪野:岡本先輩の弟さん……残念ですね
朱寿:そうなんだよ。いつも愛さんを困らせてばかりで困ったさんなんだよ
佳奈:ウチもそんなにかしこうないさかい、ちょっと親近感沸くなぁ
慶久:そこのやさしいお姉さん。俺と少し二人きりになりませんか?
優珠:ちょっとそこの脳足りん……何わたしの親友に手を出そうとしてるのよ
咲夜:はいはい。慶久君はあたしと同じなんだから、こっちにいましょうねー
実祝:(……自分から同じって認めた……)

愛美:……話を元に戻すけれど、この諮問って答えあるの? って言うか出るの?
優希:出るよ。ネタバレ防止のために今は言わないけど、登場人物の中の誰かがちゃんと答えを
   出すよ
倉本:それ。俺が出せたりするのか?
彩風:いくら清くんのお願いでもそれは言えない。でも学生で答えられる人はあんまりいないと
   思う
雪野:そうですね……
優希:それとかなり難しいから、直後の83話からヒントをかなり出してはくれてるみたいだか
   ら、最後教頭か養護教諭に答えを言う時までに分かれば良いんじゃないかな
倉本:そう……だな。今は分からなくてもその時までに分かるようになっとけばな
彩風:(……この諦めない粘りで今まで何回も助けられてきてるからアタシは……)
愛美:それに、善意の第三者って小タイトルついてまで出ているけれど、以前にもあったよね?
朱寿:そうなんだよ……話はそこから始まってるんだけど、特別は意識しなくても良いんだよ
中条:ただあーしや彩風も出てるから、ヒントにはなってますんでその部分だけ読み返しても良
   いと思いますよ
蒼依:そうそうそれと今回も作者からお詫びのコメント来てるよ
愛美:え? お詫び?
蒼依:えっとね「以前Cパートは三人称視点でって言ったけど、88話からもうちょっと長くなる
   から、三部編成にしてCパートにするか、88-1みたいに枝番にするか迷ってる」って書い
   てある
慶久:長くなるって……まだ長くなんのかよ! せっかく読んでくれてる人増えてんのに、ちょ
   っとはまとめる努力もしろよな
朱寿:それは駄目なんだよ。この先は一話で登場する人物が増える分、気持ちと感情のやり取り
   が複雑化するからどうしても文章が増えちゃうんだよ。だから人の気持ちを分かって貰お
   うって思うと、どうしてもこうなっちゃうんだよ
佳奈:でもそれも夏休み入るまでやんな? そうなったら学校に来る人も少ななるし、減るんや
   んな?
雪野:減りますけど、【転】の最後の山場に向けて最後にごちゃってしますよ
優珠:あの先に書き上げたうちの一つの所よね
咲夜:そうそう。次で20回目くらいの加筆校正らしいけど、原文もほとんど残ってないらしい
   よ?
実祝:それにこれ以降の話はもっと重くなる
咲夜:そうなんだよね。これ大丈夫? あまり重たくてシリアスなのは年齢制限掛けて、R指定
   しないといけないって違う小説投稿サイトで言われたから、ここに来たんでしょ?
愛美:多分大丈夫だと思うけれど、多分このサイトの中でも屈指の重さにはなると思う
雪野:……
蒼依:それでも半分は書いちゃってるし、もう訂正も出来ないよね?
朱寿:そうなんだよ! もう30万文字くらいはストックしてるから今更無理なんだよ
中条:あーしは愛先輩のために頑張るだけです
彩風:あ! アタシだって愛先輩のために頑張るんですからっ
朱寿:何を言ってるんだよ。愛さんの為に一番力になるのはわたしに決まってるんだよ
佳奈:優珠ちゃんはええんか?
優珠:なにをゆってるのよ。わたしには関係無いわよ
優希:まあまあ、僕も失敗を繰り返しながらでもタグの通り成長しますから
倉本:俺たちの事見捨てずに、最後まで
慶久:ついて来てくれると嬉しいです。
中条:あーしらも何とかいい思い出に出来るように
彩風:精一杯動き回りますので
実祝:嫌気がさしたとしても、
咲夜:最後までお付き合い頂けると嬉しく思います。
雪野:ワタシの事、今は嫌いでも良いですけど
蒼依:この座談会にいる皆は良い人なので、決めつけずに
倉本:最後まで耳を傾けるのを辞めずに
愛美:応援してくれると嬉しいです!
朱寿:それにしても愛さんが皆から好かれていてとっても嬉しいんだよ


男性:最後に注意事項です
女性:この先の話はかなり重たくなります。辛い話も全部ではありませんが出てきます
全員:ここまでお読み頂けた読者様なら大丈夫だとは思いますが、一応頭には入れておいてくだ
   さいね

全員:それでは今回はこの辺りで座談会を終わります


ナオ:……


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