文字数 293文字

行きつけのラーメン店に向かうため竹内は車を走らせる
いつも決まってこいつの奢りだ。

寂しがり屋の竹内は、こうする事で関係を繋ぎ止めておきたいのだろうか。
こいつにとって、俺は最後の砦だからな。


「最近どうしてた?変わった事あった?」

「ん〜、ゲームしてた…。」

「あぁ、前からしてるオンラインゲームか、面白いか?」

「う〜む、まあまあかな…」

「随分長くしてるもんな、俺の娯楽は、こうしてお前とラーメン食う事くらいだよ」


ハンドルを握りながら竹内は1人で笑ってた。



こいつといるのは楽でいい。
理想を演じなくていいし、どこぞの公僕みたいに仕事しろとも言ってこない。

思えば1番自然体でいられる時間かもしれない。
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