第4話 白い死神たち
文字数 561文字
イヴァン・シーシキンはフィールドキッチンを馬に引かせて、4,000人のロシア兵部隊に付き従い、スオミ国のコッラー川に来ていた。具のたくさん入った温かいボルシチを腹に詰め込んで、ロシア兵たちはコッラーを元気に越えていったが、目に見えないスオミ国の32人の狙撃手たちに次々に撃ち倒されていった。
また、コッラー川はマイナス20~46℃の大寒波と大雪に見舞われ、二週間もあればスオミ国を占領できると踏んだロシアは、兵士に外套などの冬の装備も支給しなかった。また、守るスオミ軍と異なり、彼らには土地勘もなく、カモフラージュもしていなかったので、スオミ国の狙撃手たちの良い的になった。さらに、暖を取るため焚き火をたいてこれも的になったため、身体を暖めることも不可能になった。運良く姿の見えない狙撃手に殺されなくても、道に迷ったロシア兵を凍傷が襲い、凍死するのが運命だった。
丘の上に陣取ったスオミ国の狙撃兵たちを、ロシア兵たちは「白い死神たち」と呼んだ。なお、スヴェンは皆と一緒に団体で狙撃したので、個人的に存在を知られることがなかった。そうでなければ、後から来たロシアの戦車や狙撃兵の目標になっていたろう。
スヴェン・イルマリネンは独りで行動することを好んだが、目立ちたくなかったので、戦友たちの間に身を潜めて行動した。これが幸いした。
また、コッラー川はマイナス20~46℃の大寒波と大雪に見舞われ、二週間もあればスオミ国を占領できると踏んだロシアは、兵士に外套などの冬の装備も支給しなかった。また、守るスオミ軍と異なり、彼らには土地勘もなく、カモフラージュもしていなかったので、スオミ国の狙撃手たちの良い的になった。さらに、暖を取るため焚き火をたいてこれも的になったため、身体を暖めることも不可能になった。運良く姿の見えない狙撃手に殺されなくても、道に迷ったロシア兵を凍傷が襲い、凍死するのが運命だった。
丘の上に陣取ったスオミ国の狙撃兵たちを、ロシア兵たちは「白い死神たち」と呼んだ。なお、スヴェンは皆と一緒に団体で狙撃したので、個人的に存在を知られることがなかった。そうでなければ、後から来たロシアの戦車や狙撃兵の目標になっていたろう。
スヴェン・イルマリネンは独りで行動することを好んだが、目立ちたくなかったので、戦友たちの間に身を潜めて行動した。これが幸いした。