6☆ミ
文字数 2,238文字
目的のページを凝視しながら、イシュタルとスクナヒコナは真剣に魔道書を読み進めていく。
その間に、シールックとアーネトルネは数学について話し合いをしていた。
二人の会話を聞きつけ、イシュタルはハッとしたように顔を上げた。
すぐに二人の元へと飛んでいく。
開かれた書籍の前に座ったまま、スクナヒコナはイシュタルが突如として居なくなった事に気付き、顔を上げた。
四人がワイワイと騒がしくていると、二階から気配がした。
驚いて四人が居間の扉に目をやると、ニックが不機嫌そうに彼らを見下ろしている。
ニックは呆れながらキッチンへ向かい、茶を煎れる準備を始めた。
ふと食料庫が殆ど空っぽになっている事に気付き、絶叫する。
イシュタルはどこからともなくアタッシュケースを取り出すと、テーブルの上に置いた。
ニックがアタッシュケースを開けると、中には溢れんばかりの山吹色のお菓子が入っており、彼はそれを確認するとしっかりと頷いた。