一文小説集「暗闇」等三篇

文字数 154文字

「暗闇」

 アパートに帰ったら玄関の前でゴキブリが死んでおり、嫌々片づけていたら、隣室のドアが薄く開き、その暗闇の中から、小さな拍手が聞こえてきた。



「指」

 仕事中、電卓を叩きまくっているうちに増殖した指を、昼休み、鋏で切り落としている。



「パン」

 病院のパンの自販機の前で、自分への誕生日プレゼントを選んでいる。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み