一文小説集「月」等三篇

文字数 118文字

「月」

 夜空を見上げると、昨夜まで月があった場所に、札束が浮いている。



「役人」

 悲しみの標準値を決める役人が、自身の母親の葬儀会場で、参列者に何かを訊いて回っている。



「羽音」

 親戚たちの羽音も遠ざかり、墓地には羽のない私だけが残された。
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