11．クミコ
文字数 1,416文字
あなたたちは食堂へと案内されました。
あなたたちの娘や妹もぞろぞろとやって来ました。
［坂上 なな］
うわあ、よかった～～
［楼ケ崎 條二］
よかった、無事だったか
［サーミャ・ガーファンクル］
アァ～モ～ヨカッタヨ、本当ニ～～
サーミャは娘を抱き締めます。
［ソーフィヤ］
What's!?
かほりはガールスカウトに参加している少女たちが一人足りないことに気が付きました。
［山ノ下 かほり］
一人いないなあ
［坂上 なな］
確かにいないですね
［サーミャ・ガーファンクル］
先生知ッテマスカ？
［吉永先生］
ああ、もしかしたらまだ布団を畳んだりしているのかもしれませんね
クリスマス会までもう少し時間がありますけど、もう始めますか？
たぶん、その子もすぐ来ると思いますし
［山ノ下 かほり］
折角のクリスマス会だし全員揃って始めたほうがいいですよ
呼びに行こう
［吉永先生］
正直言いますと、あなたたちがいらっしゃったので少し早く始まることになったんですよ
まだ時間には余裕があるんです
［山ノ下 かほり］
じゃあ、待ちます？
［吉永先生］
待ちましょうか
［サーミャ・ガーファンクル］
（全力デ探シタイ気持チ）ｿﾜｿﾜ
［ソーフィヤ］
ダディ、どうしたの？
［サーミャ・ガーファンクル］
チョット待ッテテ、トイレ行ッテクル～～
サーミャは「まさか」と思いながらも食堂から出て行きました。
サーミャは部屋Ｃにやって来て、ノックしてみました。
［クミコ］
はーい、ちょっと待って
［サーミャ・ガーファンクル］
（普通ニイタ）
サーミャは部屋のドアを開けました。
［クミコ］
響子～？ すぐ行くから待っ……キャーーッ！！
［サーミャ・ガーファンクル］
Oh～、ゴメンゴメン
ソーニャノダディヨ、分カル？
［クミコ］
離れて！ 離れてください！
［サーミャ・ガーファンクル］
クリスマスパーティ、ヤルデショ？
［クミコ］
わ、わたしやることありますから！
クミコは部屋の隅のほうへ逃げました。
［サーミャ・ガーファンクル］
（ソーニャ連レテクレバヨカッタ）
クミコはサーミャを訝しげに見ながら奥のベッドへ近付いていきます。そしてベッドランプのスイッチをカチッカチッカチッと押します。
サーミャはクミコの体を押さえ付けてスイッチを触るのをやめさせました。
［クミコ］
ちょっ何するんですか！
［サーミャ・ガーファンクル］
（コレ不審者ダヨ、誰カ来テヨッ）
［サーミャ・ガーファンクル］
モシカシテ……謎ニ、チャレンジシテルノ？
［クミコ］
謎を解いたんです！
あとはもう門番に伝えるだけなんです！
［サーミャ・ガーファンクル］
ワオッ！
スゴイネエ、デモ危ナイヨ～、オススメシナイヨ～
［クミコ］
あと１文字送るだけですから待っててください！
［サーミャ・ガーファンクル］
１文字！？
サーミャはベッドランプのスイッチをでたらめに連打しました。
［クミコ］
ちょっとぉ！ 何、この人！
クミコは慌てて部屋から出て行きました。
サーミャが机の上を見るとメモがありました。そこには「ベッドランプ」と書かれていました。
［サーミャ・ガーファンクル］
オウッフ！
サーミャは急いでクミコを追いかけました。クミコは部屋Ｂに向かっているようです。
［サーミャ・ガーファンクル］
オ願イヨー！ ミンナチョット来テー！
楼ケ崎、なな、かほりの３人はサーミャの大声に気付きました。
［楼ケ崎 條二］
ゆかりちゃんも一緒に来たほうがいい
