06.厨房
文字数 2,183文字
あなたたちは厨房へやってきました。ドアは開いています。
厨房のなかには、冷蔵庫、オーブンがあり、巨大な鍋がコンロにかけられていました。
楼ケ崎は、何やら生臭いニオイを察知しました。更にかほりは、コンロの上の巨大な鍋から血生臭さが臭っていることに気が付きました。
サーミャは厨房に慣れているのか、躊躇無く鍋にツカツカと近付いていきます。
サーミャは生臭さに息を止めつつ、鍋の蓋を掴みました。漂う血生臭さから嫌な予感がするかほりは、咄嗟に目を閉じました。
鍋の中は、ぐちゃぐちゃの肉片で満たされていました。
血肉と諸々の骨や筋肉が、鍋の中にぶち込まれていました。
サーミャは鍋の蓋を閉じました。
サーミャは再度鍋を空けて中をよく見てみることにしました。
鍋の中はすべて肉片と思っていましたが、サーミャは鍋の端に肉片以外のものを見付けました。
サーミャは肉片で満たされた鍋に手を突っ込んでそれを取り出しました。
それは1枚のカードのようです。しかし血や肉でびしょびしょで真っ赤に染まっており何が描かれているかは分からず、紙製であるということ以外分かりません。
サーミャは鍋の横にカードを置きました。
猟奇的なものを感じたかほりは、包丁など武器になるものがないか探します。
かほりは果物ナイフを見付けました。
かほりと條二は冷蔵庫を、ななはオーブンを開けることにしました。
冷蔵庫を開けると、中には大小様々なサイズの四角のタッパーがびっしりと並べられていました。タッパーの中には全て赤い塊が入っています。
タッパーを開けた瞬間、血生臭いニオイが一気に漂います。それは肉片でした。
一方、ななはオーブンを開けようとしていました。
なながオーブンを開けるとサーミャが咳き込みました。
オーブンの中には、真っ黒に焼かれた5つの子どもの頭が入っていました。
ななはオーブンを閉め、中身については何も語りませんでした。
かほりはななの顔色をみて何かを察しました。