10.女王の微笑み
文字数 1,623文字
あなたたちは真紅の女王の「最後の謎」に答えました。
[真紅の女王]
あなたたち全員とこの体ゆかりの記憶は今のままで、時間を12月25日の早朝、ゆかりが碑文の謎を解く瞬間に戻しましょう
あなたたちはその時間ここにいなかったかも知れないけれど、ここに移動させておくわ
そう言うと、真紅の女王は目を閉じました。
一瞬、少しだけ真紅の女王がニヤリと笑ったのを、あなたたちは目にし、視界が暗転していきました。
気が付くと、あなたたちは普通の世界に戻り、ペティグリュー・マンションの厨房にいました。
あなたたちの横には一人の少女がいました。それはかほりの妹・ゆかりです。
ゆかりは涙ながらに謝ります。
かほりはゆかりを抱き締めます。
突然、厨房のドアがバンッと開き、そこには一人の女性が立っていました。
かほりはゆかりの顔を見て、クリスマスパーティを楽しみにしているか様子をうかがいます。
ゆかりはおずおずと「うん」と頷きました。
かほりはゆかりの頭をグリグリ撫でます。