第20話

文字数 1,095文字

え!?反応薄~!なんかちょっと恥ずかしいな。でも、何で聞いてきたんだろう?男の子ってそういうものなの?またまた疑問に思いつつ、港山君と話している間に、佳凛ちゃんと国本君が話し終えたみたい。こっちに戻ってきた。
「何話してたの?」
「なんでもないよ~。」
佳凛ちゃんはそれだけ言い、国本君は顔を赤くしてうつむくだけだった。港山君はずっとニヤニヤ。ニヤニヤ男。だから私は国本君の前に行き、さっき国本君がやったように国本君のほっぺたを引っ張った。
「んな!?何すんだよ!?」
私は笑って言った。
「ほら、笑って。笑っている国本君の方が好きだよ?」
私が言うと、国本君は顔を今以上に真っ赤にし、佳凛ちゃんは今が夜だという事を忘れるぐらい笑い転げた。港山君があわてて佳凛ちゃんの口を押えるぐらい笑ってた。よく分からないことも多いけど、楽しい帰り道だった。

「ロムアの量は百五十でした!」
「百五十!?やった!!」
私は虹色のドレスをひらひらさせながら喜んだ。今日のドレスは、ルイと一緒にふわが考えてくれたみたい。ユニコーンのふわは、基本白。でも、ところどころ虹色のハートの模様が入っていて、きらきら光るんだ。もちろん輝く角も持ってる!いつも本当にピカピカでキラキラで可愛い!そんなふわが考えてくれたドレスで、テンションが上がっていた私は、ロムアの量が多いことでもっと、テンション上がっちゃった!!
「姫、お疲れ様です。」
「ふわ!このドレスめちゃめちゃ可愛いんだけど!!」
「喜んだいただけて良かったです!」
ふわはいつも私に暖かい笑顔を向けてくれる。いつもいつも本当に安心するんだよね。
「姫、今日の仕事は終わりになります。お疲れさまでした。」
ポポの言葉を聞くと、ふわが目を輝かせた。
「姫様、この後お時間ありますか?」
「時間?うん、あるよ。」
「久しぶりに飛びませんか?」
「いいね!!行こ!」
私はふわの背中にまたがる。ふわは羽がないのに、空を飛べる奇跡のユニコーンなんだ。
「行きますよ。」
ふわの言葉と共に、足が地面から離れる。私はふわにしっかり捕まり、たてがみに顔をうずめた。
「久しぶりだね。」
「そうですね。」
いつもより近くなった空に私は手を伸ばす。星に手が届きそう。でも、手を離しちゃいけなかった。私はふわの上でバランスを崩した。あっと声を上げる間もなく、体が下に引っ張られる。
「きゃ!」
「姫!」
五メートルぐらいかな?そのぐらい下に落ちて、すぐにふわの背中に受け止められた。
「姫!大丈夫ですか?すぐに下に降りますから!」
「やだ!上にいて!お願い!」
私はふわの背中に捕まり直す。気が付いたら、頬が涙で濡れていた。こ、こ、怖かった。
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登場人物紹介

天川ふうか

夢の国でふうか姫としてお仕事してます!!

中学受験のために塾で頑張ってます!勉強はへっぽこだけど笑

白浜佳凛

ふうかの親友です。

しっかり者で頭もまあそこそこ……笑(いや!めっちゃいいです!Byふわ)

国本陽翔

ふうかのクラスメイトだ。

勉強は佳凛には及ばないけど、ふうかよりはいいだろ。(こんな感じだけど根は優しいよね!Byふわ)

港山拓也

天川ちゃんのクラスメイトで~す!

皆にチャラいって言われるけど、そんなことないよ~?ところでそこの君!可愛いね。

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