第10回 老いや衰えをゆるゆると受けいれている人が好きなんです。

文字数 1,400文字

テレビをつけてもなんにも観る番組がない!
そういう困ったときは、テレビ東京(大阪)、ローカル局、もしくはBSの三択となります(三択もあるってありがたいですねえ、今書いてて気がついた)。


先日もその状態に陥り、三択の三番目をチョイスしたところ、思わぬ素敵な出会いを果たしました。





【ボンジュール!辻仁成の春のパリごはん】





ファンの方には大変申し訳ないのですが、私は正直辻氏になんの興味もなく(失礼)、むしろかつて美穂ちゃん(中山美穂)と結婚したときは、


「美穂ちゃん、なんと趣味が悪いんだ……(超失礼)」


とぼやいておりました。



でも基本はとにかく無。
なんか冷静でも情熱でもない小説書いてたよねってくらいの認識(超絶失礼)。
そういえば動物の歌うたってましたよねってくらいの情報量(ZooZooYeah~~)。





そんなレベルの人物だったのに、この番組がすんごく面白かったのです!





辻氏は現在パリ在住のシングルファーザー。
ご子息のためにごはんをつくる日常を追った番組でした。






しかし、このごはんのレシピがまあ参考にならない!!






プンタレッラを購入(いやプンタレッラってなに?)。
今日は疲れてるから子羊のハンバーグ(子羊売ってねえええ)。
ソーセージを焼いてるあいだに歌の練習(唐突うううう)。






参考にならねえな!





そうです、辻氏及びパリの暮らしは優雅で素敵すぎて、私に真似ができる要素は一つもありませんでした。
ただただ「参考にならねえな!」とツッコみを繰りかえすばかり。
でもそれが面白い。



パリの街並みも美しいし、誰だかわからないおじさんに道端で話しかけられる辻氏はパリの暮らしを満喫しているのでしょう。
所々、これは美穂ちゃんを暗にディスってはいまいか、と引っかかるところもありましたが、まあそれはご家庭の事情もありましょうしスルーしましょう。



とにもかくにも辻氏はシングルファーザーとして、ご子息のために奮闘しているのです。
で、その生活には無理が感じられない。むしろ余裕しか感じられない。
ゆとりがある暮らしを営めるって素敵です。




思うに、どうも最近私は枯れたゆるいおじさまに魅力を感じることが多いのです。
なんというか、無理がない。
きちんと自分の年齢を受けいれて、そのうえで余裕を持って、日々を楽しむ。
そういう方が素敵だなあと思うのです。



アンチエイジング!
年齢には負けねえ!
みたいなガッツある人もすごいとは思うのですが、これはいつか無理が祟る気がします。
いつまでもオラついた服装とかされると、「うっ」となります(個人の嗜好です)。




例えばこのブログにも登場(?)した藤木直人氏。
例えば食が細くていつも微笑みの南原清隆氏(ナンチャン)。
例えば穏やかでグルメで農場番組やってる長野博氏。



いいですよねえ、皆肩の力を抜いている感じが。
若い世代に対抗意識なんぞ燃やさぬところもいい。
自分の暮らしを淡々と、好きに生きている人が実は一番芯が強い。
そんな気がします。




とか言いながら。
上記例に挙げたお三方に比べると、私の中で辻氏はまだ予備軍なのですが。
うーん、差はなんなのだろう。
多分、自分語りが激しかったからですかね(そういう番組なんでしょうが)。
そう、余裕のある御方はそこまで自分を主張しないこともポイントです。



BSでは長野氏の【晴れ、ときどきファーム! 】もやってますしね。
困ったらBSですね。


【ウルトラセブン】もやってたしね。
昔の特撮は攻めてて面白い!

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