竜の帝冠
竜帝の治める八葉州。そのひとつであるヴァスト王国の王弟キリアスはその日まで平和に暮らしていた。ある夜、不気味な仮面の使者が城に現われ、竜の宝珠を渡すよう迫る。ヴァスト王が拒否すると、城は不気味な軍勢に襲われて陥落。死んだまま生き続ける死餓鬼が世界にあふれだす。キリアスは殺された家族の復讐を誓い、死臭ただよう王国を飛び出す。それを追う幼なじみのアーシファ姫は、次第に影に覆われていく世界で運命的な出会いをするが……。
目次
完結 全43話
2020年05月26日 20:32 更新
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第1章 仮面の使者
- 第1話2020年03月09日
- 第2話2020年03月09日
- 第3話2020年03月10日
- 第4話2020年03月11日
- 第5話2020年03月14日
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Bitter Moon I
- 第6話2020年03月01日
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第2章 死餓鬼の将
- 第7話2020年03月03日
- 第8話2020年03月06日
- 第9話2020年03月07日
- 第10話2020年03月08日
- 第11話2020年03月11日
- 第12話2020年03月13日
- 第13話2020年03月14日
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Bitter Moon II
- 第14話2020年03月15日
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第3章 裏切りの新月
- 第15話2020年03月31日
- 第16話2020年03月31日
- 第17話2020年03月31日
- 第18話2020年03月31日
- 第19話2020年03月31日
- 第20話2020年03月31日
- 第21話2020年03月31日
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Bitter Moon III
- 第22話2020年03月31日
- 第23話2020年05月26日
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第4章 始祖の剣
- 第24話2020年04月03日
- 第25話2020年04月04日
- 第26話2020年04月05日
- 第27話2020年04月08日
- 第28話2020年04月10日
- 第29話2020年04月11日
- 第30話2020年04月12日
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Bitter Moon IV
- 第31話2020年05月08日
- 第32話2020年05月09日
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第5章 目覚める刃
- 第33話2020年05月10日
- 第34話2020年05月11日
- 第35話2020年05月12日
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Bitter Moon V
- 第36話2020年05月13日
- 第37話2020年05月14日
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第6章 光と影のジンテーゼ
- 第38話2020年05月15日
- 第39話2020年05月16日
- 第40話2020年05月17日
- 第41話2020年05月18日
- 第42話2020年05月19日
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終章
- 第43話2020年05月20日
登場人物
キリアス
・18歳
・ヴァストの第3王子
・武術においては天才なのに自覚なし・執着なし
・極楽トンボ
・口癖「面倒くさい」「どうでもいい」(なげやりではなく、こだわりがなさすぎ)
・家族が殺されてから性格激変する
・黒髪
・黒瞳
アーシファ
・17歳
・皇家最後の姫
・活発、おてんば、じゃじゃ馬
・弓が得意
・キリアスに淡い想いを抱いているが、野心やこだわりのなさに失望を感じている。
・燃えるような赤い髪
・翠の瞳
【幼時の設定】
アーシファは五歳から十三歳までの八年間、ヴァストの王城で暮らした。アーシファ出生時、父は数多いる王子のひとりにすぎなかった。アーシファの祖父は漁色家で、正妻をふたり持ったうえ数えきれないほどの側妃がいた。
父は祖父が気まぐれで手をつけた女官が側妃となって産んだ子で、ほとんど忘れられた存在だった。学究肌の物静かな人物で、平和な世の中であったなら案外名君となったかもしれない。
だが皇家はすでに神竜の加護を失っていた。己の権勢欲を満たすためだけに皇族同士相争い、宮城は陰謀と策略の伏魔殿と化した。そんな中、思いがけず父に帝位が回ってきたのだ。
父は祖父と違ってアーシファの母だけを愛し、慈しんでいた。一介の王子であった時はそれでよかったが、皇帝となればそうもいかない。文官や武官たち宮廷貴族から女を押しつけられ、拒否すれば母が危うくなる。拒否しなくても有力な後ろ楯のない母は正妃といっても甚だ不安定な立場だ。いつ暗殺されてもおかしくない。
そこで妻と娘をヴァスト王アルフレートの下に避難させることにした。当時アルフレートは戦死した父王の後を継いで王になったばかりだったが、少年の頃、宮城に出仕していて父と固い友情を結んだのである。
母娘は侍女をひとり伴ってヴァストに逃れた。この侍女は母より身分の高い武官の娘だったが大変人柄がよく、忠義に母に仕えた。この侍女をアルフレートが見初めて妻とした。
そういうこともあってヴァストでアーシファはのびのびと暮らすことができた。アルフレートの末弟で一つ年長のキリアスが遊び相手を仰せつかり、アーシファは十三歳になるまで自由闊達に育った。
その間、父はおおかたの予想に反してしたたかに生き延び、地歩を固めた。そして妻と娘を呼び戻したのだが、幸せも束の間、半年と経たぬうちに夫妻はともに毒殺されてしまう。犯人も毒を投入した手口も、未だに不明。
残されたアーシファは後宮の一角に閉じ込められた。後を継いだ皇帝はライバルを葬りつつ三年間帝位を保持し、ついに彼を脅かす存在は地上からすべて抹消された。
しかし安堵の矢先、彼は暑い日に冷水を一気飲みしたのが祟って呆気なく死んでしまった。待ち構えていたかのように乗り込んできたシャルの王軍によって帝都はさしたる抵抗もできないまま屈した。気がつけばアーシファは最後にただひとり生き残った皇族の姫になっていたのである。
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小説情報
竜の帝冠
- 執筆状況
- 完結
- エピソード
- 43話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- ファンタジー
- タグ
- ハイファンタジー, 異世界, ゾンビ, ドラゴン, 恋愛, 復讐, バトル, 【骨太小説】, ダークファンタジー, 悲恋
- 総文字数
- 142,287文字
- 公開日
- 2020年02月29日 16:46
- 最終更新日
- 2020年05月26日 20:32
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