251話② 日本三名園の岡山「後楽園」

文字数 1,092文字

で、そんだけ見られてるってことは手抜きもできねえわけだが、今回はどこを紹介してくれるんだ?

ほうじゃな。

今回は後楽園でも紹介しちゃろうかのう。

後楽園?

もしかして都内の東京ドームの近くのですか?

いやいや、あれは小石川後楽園。

わしが今回紹介するんは、岡山の後楽園よ。

ややこしいな……

だいたい東京の小石川後楽園は以前紹介しとるけえな。

マジで!?

いつですか?

古っ!

さすがにおぼえてませんよ!

覚えとるかどうかじゃない。

重複があるかどうかまで詳しく調べてから書くんが、わしの流儀よ。

ほいじゃけえ、調べるだけでもけっこう手間かかるんで。

こんだけ長期連載してりゃあ、そうだろうな……

で、実際の後楽園ってどんな感じなんですか?

おう。

実は岡山の後楽園は、水戸の偕楽園や金沢の兼六園と並んで「日本三名園」とされとるところなんで、見ごたえは十分なもんなんで。

ほれ、こんな感じじゃ!

これはたしかに!

言うだけはありますね!

ほうじゃろ。

岡山に行ったらまず一回はいっといたほうがええ場所じゃな。

しかし、なんでまた東京の後楽園と同じ名前なんだ?

なにかつながりがあるんでしょうか?

まあ、あるといえばあるし、ないといえばないし、いうところじゃな。

煮え切らねえ言い方だな。

まあ、しょうがなかろうてな。

直接のつながりはないんじゃけえな。

直接のつながりはない?

ああ。

もともと岡山の後楽園は、江戸時代には「後園」とか「御後園」と呼ばれとったところになるんよ。

で、明治に入って一般開放しようかという時になって、名前を「後楽園」に改めたんじゃ。

なにかいわれはあるんですか?

うむ。

これは中国・北宋の散文『岳陽楼記(がくようろうのき)』にある「先天下之憂而憂、後天下之楽而楽」いう記述から付けられたもんじゃな。

どういう意味なんですか?

これは「天下の憂い先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむなり」と読むんよ。

まあ、意味は「(すぐれた為政者は)天下国家の憂いを世の人々がまだ憂えない前に憂え、天下国家の楽しみを世の人々が楽しんだ後に楽しめ」という、政治家の心得を説いたもんじゃな。

立派な教えだな。

じゃろ。

で、この教えから東京の小石川後楽園が名付けられとったんじゃが、岡山の後園もこの教えを基に「後楽園」へと改名した、いうわけなんじゃ。

なるほどな。

だから、東京の小石川後楽園と直接の関係はないけど、名前の基になった出典は同じ。

なので、関係があるといえばある、ないといえばない、というわけなんですね。

そういうこと。

ま、そこまで気にしとる人もそうそうおらんじゃろうけどな。

そりゃ、そんな変人……

今岡先生ぐらいのもんでしょうよ……

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登場人物紹介

今岡英二公式ツイッター(一日トリビアつぶやき中)



■今岡英二(天使)


最近「小説のキャラよりキャラが立っている」といわれる、同コラボノベルの作者。

無駄に行動力だけはある。

なお、この絵は作者がバンド活動をしていたとき、知り合いのイラストレーターが作成してくれたお気に入りの一枚。現在はバンド活動から離れ、体重が増加したため、ここまでかっこよくはない。


「上京して十数年経つが、広島弁が抜けりゃあせんのう(笑)」とは本人の弁。


■今岡英二(悪魔)


悪魔イラストの割りに、天使と対立しているわけでもない。広島生まれ・広島育ちの根っからのカープファンだが、近年カープが人気しすぎて、年一回の帰省でも現地で野球が見れないのが最近の悩み。


「ええんじゃ。昔の貧乏な頃のカープに比べりゃあのう。みんなが見に来てくれて、潤うようになったカープがありゃあ、それだけでええんじゃ……」とは作者のコメント。

■今岡英二(お守り)


歴史オタク・読書オタク・漫画オタク・勉強オタクな今岡英二の変態担当、作家・ライター担当。自身の小説キャラを辟易とさせるなど、悪魔よりも悪魔っぽい存在。


「なんでそんなことまで知っているんだ」「ふつうそこまで知りませんよ」とキャラにつっこまれても、「勉強したけえの」と言えば大抵のことは許されると思っているなど、余計に性質が悪い。

ニコル・クロムウェル(Nicol=Cromwell)


「Dr.ニコルの検死FILE」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役A。紳士然とした丁寧な語り口だが、作者に対してはたまに辛辣な物言いを吐く。たぶんストレスがたまっているんだね。

武松(ぶしょう)


「大宋退魔伝」の主人公。

作者・今岡英二のつっこみ役B。そろそろ「左近ちゃん 見参!」の三成にでもつっこみ役を代わってもらいたいと思っているが、同作のキャラアイコンが家紋なので却下され、最近やさぐれ気味。きっとストレスがたまっているんだね。

石田三成(いしだ・みつなり)


「左近ちゃん 見参!」の主人公。

同作ではいいツッコミ役を果たしていたが、作者の「キャラアイコンにしっくりくるのがなかったけえ、家紋にした」という一言のせいで、ここでは活躍の場を与えられないという憂き目に遭う。ごめんな。


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