本の話

作者 かめ

[創作論・評論]

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7件のファンレター

今まで読んだ本の話です。
ジャンルの住み分けがよく分からず、「評論」になるのか…
そんな堅苦しいものではありません。

ファンレター

41話

かめさん、こんにちは。 今朝通勤途上で『芽むしり仔撃ち』を読み終えました。 朝仕事前に読む内容ではないよなあ、と思いつつ。 『万延元年のフットボール』を先に読んでいるせいか、驚きが少なくなってしまいましたが、 子どもの純粋さを大人の世界に当てはめていくやり方と、それに抵抗する僕がジンと来ましたね。 もう実感として、この登場人物たちや景色は分かりにくいのですが、それでも入り込めてしまいました。 数日の王国って、模索して抵抗する思春期ですね、きっと。 この中の、いなくなってしま ... 続きを見る

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13話

かめさん、こんにちは。かめさんに影響を受け、約二十五年ぶりにドストエフスキーを読んでみました。 これはきっと、他の様々な小説以上に、読む時の境遇で感じ方が全然違うなあ、と。 おそらく今僕は安定しています。以下の感想だったので。。 Ⅰはブログなどでは毒を吐く人。 Ⅱはちょっといじけた青年男子なら共感できるであろう鬱屈と破壊願望。 Ⅱは特に、懐かしい気持ちになりました。水商売の女性に説教とか、もう、やりそうで。 ユーモア小説かと思ってしまいましたよ。こういう手法のコメディ、結構あ ... 続きを見る

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42-44話

かめさん、こんにちは。 昨日、『個人的な体験』を読み終えました。ので、改めてこちらを拝読。 ラストはそうなるだろう、というのは僕も思いました。 残りのページ数を手指で感じつつ、どうやってそっちに持っていくのか、を楽しみに読み進めた印象です。 その点では唐突な気もしますが、火見子や知人が、 赤んぼうを救う方向に話を持っていこうと説得(とまではいかないが)しだすところで、 当事者とそうでない者の違いを見せつけられての、突発的行動、というところでしょうか。 『万延元年のフットボール』より ... 続きを見る

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第59話と第67話

はじめまして。キルケゴールとニーチェ、フロイトを併読してらっしゃるのですね! 15歳からずっとキルケゴールを読みたいと思っておられたとは、哲学少年だったのですね。いまは、キルケゴールの何を読まれているのですか? キルケゴールはさまざまな著作で独自のキリスト教理解を示していて、わたしも参考にしています。 キルケゴールが「沈黙のヨハンネス」という筆名で発表した『おそれとおののき』は、旧約聖書に登場する主人公アブラハムについて論じています。わたしは現在、バイブル・スタディを連載中なのですが、どこか ... 続きを見る

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34話

おはようございます。『万延元年のフットボール』、大作でしたね! これは僕も今年ようやく読み切ることができた本です。異常なグロテスクから入って、妻と子の存在、謎に態度のでかい弟、と何だか嫌な世界に入っていきましたが、これに田舎の習俗・歴史を絡め……。難しくて一気に読めないから、間を空ける。なのに前の展開を(あまり)確認しなくても読めるだけのインパクトを残している。そういうのを大作と称していいのかな、と思いました。そして、こういう作品、大江健三郎の家族はどう思うのかな? と心配になった僕は、やっぱり ... 続きを見る

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二十歳の原点

こんにちは。このシリーズ、僕は高校生の頃に読みました。女子の日記を読むというドキドキもありましたが、かめさんのおっしゃる通り、結末を知っているからこそ読者がいると思った本でした。日記だから、今のブログとは違い、他人に読まれることは想定されていない文章。だから本気のみ。それが良かったのでしょう。あの頃、「完全自殺マニュアル」だったかな、あれと高野さんの三冊を本棚に並べてました。そこまで深刻ではなかったけれど、そういう選択肢がある、とむしろ吹っ切れたことを思い出しました。有り難うございました。

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夏目漱石!

かめさん、こんにちは。新しい連載が続々と上がりますね。さて、本の話題ですが、偶然にもまさに今、『吾輩は猫である』を再読中です。小学生時代に私も読んでいますので、ネタバレ云々ではないですよ。あの頃は確かに、難しい言葉が多くて、面白いのだかどうだかも分からなくなっていましたね。「吾輩」そのものについての話題だけは確実に面白かったかな。自嘲、皮肉、厭世に江戸から明治への時代変化を掛け合わせた名作ですね。

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