本の話

作者 かめ

[創作論・評論]

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7件のファンレター

今まで読んだ本の話です。
ジャンルの住み分けがよく分からず、「評論」になるのか…
そんな堅苦しいものではありません。

ファンレター

夏目漱石!

かめさん、こんにちは。新しい連載が続々と上がりますね。さて、本の話題ですが、偶然にもまさに今、『吾輩は猫である』を再読中です。小学生時代に私も読んでいますので、ネタバレ云々ではないですよ。あの頃は確かに、難しい言葉が多くて、面白いのだかどうだかも分からなくなっていましたね。「吾輩」そのものについての話題だけは確実に面白かったかな。自嘲、皮肉、厭世に江戸から明治への時代変化を掛け合わせた名作ですね。

返信(3)

 村山さん、こんにちは! 嬉しいです。こないだ家人が自転車でコケて骨折って、私、家で介護職員みたいになっていて(すみません、私事)、なかなかじっくり書けず…考える時間が必要な連載が頓挫中です(笑)いや、しかしほんとに他の作品(?)にも目を掛けて下さって、ありがとうございます。
 本って、昔読んだ物を読み返すのがいいみたいですね。今、ぼくも新しい本は読まず、青春時代(?)に読んだ本や、気になって買ったけれどおざなりにしてきた本を読むようにしています。自分も、繰り返し読まれるような文章を書きたいものですが…
 なんか漱石の時代って、のんびりしてそうで好きです(笑)「吾輩…」は、後年の漱石の内面の戦いよりも、読者へのサービス精神みたいなものに比重が置かれた作品のようにも思います。
遅い返信ですみません。夏目漱石といえどもデビュー作ですから、読者にうけよう、という努力の跡が沢山ありますよね。それは、僕らがこういうところでやる工夫(仕掛、操作、煽り、迎合など)と同じなのですよね。
いえいえ、ありがとうございます。ずいぶん、村山さんには助けられています。コメント頂けてなかったら…かなりキツかったと思います、自分ではかなり詰め込んで投稿しているつもりなので、読んで下さった方からの反応がなかったら…かなり絶望をしていたと思います。
漱石の猫、やっぱり読者への意識75%、自分への向き合い25%くらいの配合でしょうかね。「行人」「明暗」辺りになると、かなり自分への向き合いが大きくなっているような感じが(「行人」の兄さんが好きでした)。

「それは、僕らがこういうところでやる工夫(仕掛、操作、煽り、迎合など)と同じ…」、これ、刺さる言葉でした。そう、迎合…、「こっちを向いてくれ」という工夫なんですけど、その思いは僕にも強くあるんです。が、どうもうまくできないというか、抵抗したいというか、何かほんとに異世界に見えてしまうというか…
タイトルや表紙のイラスト、みんな書き手が同じように見えて、内容も見えた気になって、なかなか人様の作品に伺うことのない自分が悪いのですが、ウケ狙いでみんな同じ方向へ行っちゃってるんじゃないか、もっと自分の内面へ、他者への迎合よりも内面へ、狂気のように最初からノメリ込んでもいいんじゃないか、とか、感じてしまうんですね。
いや、長くなってしまう、すみません、いつもほんとにありがとうございます!