第8話 殺生石

文字数 283文字

殺生石とは‥‥
唐・天竺より飛来した金毛の妖狐の霊魂が宿る怪石のこと

[逸話]
時は、鳥羽院の御世。

安倍晴明の子孫、泰成に正体を見破られて

那須野へ逃げた妖狐は、勅命を受けた追っ手

三浦介、上総介に討ち果たされる。

しかるに、その恐魂が荒野にとどまり、

毒石と化して、近寄る人畜の命を奪い、

近在の人々を苦しめた。

この怪事を仏法の力で鎮圧して

石を割り悪霊を救済したのが、

曹洞宗の高僧、源翁和尚であった。

和尚自ら、大きな鉄槌を振りかざして

毒石を打ち砕き怪異を退けた。

炷杖をもって、石の頂を一撃(三打)する

伝統的な呪的儀礼の作法に従い度霊を行うのである。

炷杖‥‥ 禅僧が行脚の時に用いる




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