第12話 2人の鷹取

文字数 542文字

都で起きた歴史的な事件に関わった2人の人物が同名であることに着目した。

その事件とは、「応天門の変」と呼ばれる事件である。

応天門の変とは‥‥

背景
大納言の伴善男は、左大臣の源信と不仲だった。

源を失脚させて、空席になった左大臣に

右大臣の藤原良相が昇進すれば、

自分も右大臣に任ぜられると望んでいたものとされる。

866年4月28日 伴は、源に謀反の噂があると言い立てるが却下される。

何者かが、応天門に放火して炎上する。

ほどなくして、伴が、藤原良相に、源が犯人だと密告。

応天門は、大伴氏が造営したものだから、

ライバルの源が呪って火をつけたと主張したものとされる。

藤原は、伴の密告をうのみにして、源の邸へ兵を出す。

藤原基経がこれを父の太政大臣の藤原良房に告げると、

良房は、清和天皇に奏上して源信を弁護した。

8月3日。備中権史生の大宅鷹取が、真犯人が他にいると告発した。

真犯人として、伴善男、伴中庸親子の名が浮上。

その後、大宅の娘が、善男の従者の手にかかり殺害される。

天皇は勅を出して、伴善男を取り調べさせた。

善男は無罪を主張するが、中庸が自白したとわかると認めた。

[2人の鷹取]

大宅鷹取 備中権史生。下級官人。応天門の変の告発者。

大野鷹取 娘を清和の後宮に入れて女官とする。のちに、娘が皇子を産む。



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