第14話

文字数 878文字

俺は、こんな奴らの
こんな社会の歯車なのか?


なにも出来ない
なにもしてない奴らの尻拭いをして
俺はあの時と変わらない・・・部品のままだ


こんな世界全部消えてしまえばいい・・・。





「あの〜すみません。14時に予約をしておりました田中です。商品のご提案に参りました。ご担当者様はいらっしゃいますか?」


なんか、聞こえるがなんだ?
イヤフォンを外して、あたりを見渡すと、見慣れない人間がいた。


「あ!すみません!
14時にお約束させていただいた田中です。あの〜ご担当者様は?」

なんで、誰も居ないんだ?
あ、会議か・・

壁に掛かったホワイトボードには、会議室Bが抑えられていた。
企画課の人間が総出で緊急会議か・・・。
なんで受付がいないんだ?


「あ、あの〜、すみませーん??」



なんで、担当が居ねーんだよ、つーか知らねぇよそんな案件。めんどくせぇ・・・。

「あ、はい。担当の名前伺っても良いですか?」




「私、田中と申します。あ、あの〜担当さんのお名前伺っていなくて、14時に来てと言われたので・・・それですみません」



はぁ〜?
担当の名前も知らずに営業かけてんの?この女??
頭おかしいんじゃないの?
学生気分かよ・・・いい歳して。




「そうですか、今緊急の会議に入っていて、ちょっと私ではわからないので、待合室でお待ちいただくことできますか?」

「あ、はい。今会議中で、確認取ることは難しいんですね?」


いや、緊急会議って意味わかってる?
まぁ、わからなさそうだよね?頭悪そうだし。

「そうですね、難しいですね。緊急会議なので。」

「じゃあ、待たせていただきますね。ちょっと自社へ電話したいのですがよろしいですか?」
「はい、こちらでお待ちいただいて、お電話されても大丈夫です。」
「ありがとうございます!」




緊急会議も聞いてなければ、なんだあの女。
めんどくせぇ・・・



俺は俺の仕事するだけだ。

このプログラム16時までに上げて、部長に投げないと、定時で帰れねぇな、ピッチあげるか。
デスクに向かってイヤホンを耳に入れキーボードに手を置き、また一人の空間に戻って
いつも通りのパフォーマンスをするだけだ







「あ、あのーすみません。」












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