第10話 女の子、女の子の母親

文字数 434文字

お母さん、私もカルピス飲みたい。
お風呂から上がって、パジャマに着替えたユカリは母親に言った。
はい、どうぞ。後で歯をちゃんと磨いてね。
ありがと。
そう言えば、ヒロシ君、大学はどこへ行くって。
ひょっとしたら、同じ大学になるかも。学部は違うけど。
あら、良かった。未来が楽しみね。
うん。
と答えた後、ユカリは急いで付け加えた。
未来はいつだって楽しみだよ。
ふふ、そうね。本当にそうね。
母親は微笑んだ。
でも、ヒロシ君、随分背が高くなったね。顔は可愛いままだけど。
可愛くはないでしょ。
変わっちゃってた?
別に。あ、でも、そう言えば、ハッカが好きじゃなくなってた。
ハッカが好きな小学生なんていないでしょ
でも、昔はハッカのドロップをあげると、好きだからいいよって言ってたもの。
それは言葉が省略されてたんでしょ。
省略?
ハッカは嫌いだけど、君が「好きだから」もらってあげても「いいよ」。
…バカじゃないの。
やーい。赤くなった。グーとでも言ってみろ。
グー。
ユカリは素直に答えた。
…ってなんなの、これ。
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登場人物紹介

ユカリ

18歳

女子高生

159cm

合唱部

好きな飲み物:ロイヤルミルクティー

ヒロシ

17歳

男子高生

179cm

柔道部

好きな飲み物:コーヒー

ユカリの母親

お祭りに行く途中で出会った男の子

お祭りに行く途中で出会った女の子

ヒバリ

ユカリの高校の合唱部の後輩

ソプラノのパートリーダー

ミソラ

ユカリの高校の合唱部の後輩

メゾソプラノのパートリーダー


燕尾服の男(黒猫)

ユカリ

10歳

ヒロシ

9歳

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