第6話 女の子、男の子
文字数 553文字
雨が降ってきて慌てて飛び込んだ、神社の近くの喫茶店の中に二人はいた。
すみません、ロイヤルミルクティーとコーヒーをお願いします。
二人は運ばれてきたロイヤルミルクティーとコーヒーを飲み、しばらく黙って雨の音に耳を傾けた。
小学校へ行く途中に神社があったでしょ。夏休みにラジオ体操をやるところ。
知っているというか。
ユカリちゃんが風邪をひいて学校を1週間も休んだのって小6の時だったよね。
ああ、そうだ。じゃあ、小学6年生の二学期の終業式のクリスマス・イブの日だ、あの男の人に会ったのは。
学校からの帰り道に近所の神社で声をかけられたんだ。「やあ、ヒロシ君、こんにちは。」って。
多分。似ていたと思うけど。というか、今日と同じ格好してたから。
しばらく話をしたんだけど。変なことを言われたよ。「君の話は面白いね。」って。
さっき、ユカリちゃんも言っていたじゃない。僕がみんなに話を作って披露していたこと。「君の作る話は面白いね。」って。
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