第2話 女の子、男の子

文字数 505文字

 踏切の遮断機が上がり、二人は踏切を渡る。
この店、古着屋になったんだね。
えーと、ここは前、何のお店だったんだっけ。
うーん、何だっけ。
何、覚えてないの?
ロッテリアだっけ。
ロッテリアがあったのは、あっちの通りでしょ。
レンタルビデオショップがあったのは…。
それは、だからロッテリアがあったところの隣。
え、そうだっけ。
何にも覚えてないのね。
それはさあ、久しぶりだからさあ。あ、ここの本屋も無くなったのか。
 あ、そうだ。
ねえ。もう、お話は作っていないの?
え?
もう、お話は作っていないの?昔はよくお話を作って登校中に私やみんなに話してくれたじゃない。
うわ、懐かしいね。
もう作ってないの?
もう、作ってないけど、よくそんなこと覚えてたね。
だって、私、あなたの作るお話が好きだったもの。
そうだっけ。そんなことあるわけないじゃんとか結構言われた気がするけどなあ。
変な話とかそういうのはね。でも面白かった。
へえ、初めて聞いた。
覚えているのはねえ。森の中で男の子が不思議な女の子に会う話。
ああ、車椅子の女の子の話。
そうそう、そうだった。男の子が夏休みに森で出会った車椅子の女の子の話。
あの男の子と女の子は最後どうなったのだったかしら。
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登場人物紹介

ユカリ

18歳

女子高生

159cm

合唱部

好きな飲み物:ロイヤルミルクティー

ヒロシ

17歳

男子高生

179cm

柔道部

好きな飲み物:コーヒー

ユカリの母親

お祭りに行く途中で出会った男の子

お祭りに行く途中で出会った女の子

ヒバリ

ユカリの高校の合唱部の後輩

ソプラノのパートリーダー

ミソラ

ユカリの高校の合唱部の後輩

メゾソプラノのパートリーダー


燕尾服の男(黒猫)

ユカリ

10歳

ヒロシ

9歳

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