第8話 女の子、男の子
文字数 607文字
お祭りはまだ続いていたが、ヒロシの帰りの電車の時間もあり、二人はゆっくりとユカリの家の方に歩き出した。
ユカリは黙ってヒロシの方に左手を出した。
その左手を昔よりも随分大きくなった手がしっかりと握った。
その左手を昔よりも随分大きくなった手がしっかりと握った。
踏切を過ぎ、駅も過ぎると人波はなくなったが、ヒロシはそのままユカリの手を握り続けた。ユカリも何も言わず、ヒロシの大きな手を握り続けた。
ユカリはうなずいて、嬉しくなって握った手を大きく振った。
それに合わせてヒロシも腕を振ったので、ユカリは少し体勢を崩して前のめりになった。そんな彼女をヒロシは倒れないように支えて、
それに合わせてヒロシも腕を振ったので、ユカリは少し体勢を崩して前のめりになった。そんな彼女をヒロシは倒れないように支えて、
図書館の前を通るとき、ヒロシがこう言った。
ヒロシは嬉しそうに話し出した。