第13話 お手紙

文字数 602文字

倫子さんへ

のりさん、いつもありがとう。のりさんがいたから、僕はずっと、ちょっといい感じの毎日が送れてきたと思います。多分小4の時に、のりさんが何で泣いてるのか?と気になり出したころから、のりさんのことが好きだったんだと思う。意識したのは、中1の時。のりさんが他の人から告白された話を聞いた時かな。あのときは、「そういうのは無しで。」って言われて、のりさんと疎遠になっていくことを考えたら、怖かった。
ピアノを聞いて貰ったのは、のりさんは覚えてないかもしれないけど、小5の時に、いつか聞かせて、って、言ってくれたから。それまでは、ピアノも適当に弾いてたんだけど、あれから結構真面目に練習しました。
あの日、のりさんと過ごしてから、しばらくは頭の中がのりさんでいっぱいになってしまった。僕にとっては、のりさんとの時間がたまらなく大切な時間だと思ったよ。そして、僕の気持ちを伝えようと決めた。君との時間をこれからも、もっと過ごしていきたい。だから、僕は君に振り向いてもらえるように、頑張ります。
倫太郎。


始めは、原君ににらまれてると思ってた。よく泣く私を怒ってるのかと思ってた。でも、話をして、原君が見た目と違ってまろやかな性格だとわかった。目付きが鋭いだけだったんだな。それからは、原君見てるとほっとしてた。外部受験は、しなくて良かった。同じ中学で、原君のいいところをたくさん知れたし、倫太郎君と呼ぶようになれた。
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