和幸目線 続編の続編

文字数 1,365文字

俺は亜希に嘘はついていない

ただ 彼女がいる事を 言いそびれたままだった

亜希も 俺に彼女がいるかどうか

聞いてこなかったし

でも俺は 亜希の好意を感じていたから

深い仲になる前に

伝えなくてはと 思っていた

でも 伝えたら

亜紀が離れて行ってしまうんではないかと思うと

言い出せずにいた






北條 玲は、北條クリニックの一人娘 令嬢である クリニックの跡取りと婿になってくれる結婚相手を探している
和幸とは大学で知り合って、和幸が大人しい性格なので、玲は、 『医師を目指す、次男で自分の言うことを聞いてくれる和幸』が 将来のパートナーにピッタリだと思っていた。
趣味は乗馬で、週末になると御殿場まで乗馬クラブに行って 遊んでいた


玲「最近はバンクーバーの生活はどう? あと1週間で帰ってくるわね。和幸、優秀だから、卒業して お父様の病院で勤務するようになったら、有望だって、期待してるって お父様が言っていたわ」

和幸「 こっちの生活は充実してるよ 良い経験ができた、医院長にそう思って貰えてて嬉しいよ、期待に応えれるよう がんばる」

玲「それじゃ おやすみなさい、こっちは昼間だから 私はこれから大学のゼミに行くわ」

そう言って電話を切った


玲は、何不自由なく育ってきた
生活水準を落としたくはないし、安定した生活をこれからもずっとしていきたいと思っている。
お金があってこそ、心に余裕が生まれて 人に優しくできる、お金が全てではないけれど、
お金が1番大事だと思っている。



1週間後、和幸が日本に帰ってきて、その日の夜に、2人は外で夕食を食べる約束をした。


玲は自分が乗馬クラブの大会に出るため練習に励んでいる話や 医学部の課題提出の期限が迫ってる事や、授業で いっつも同じことをいう教授のモノマネをしてみせたりした


和幸の家は 医者の家系ではなく普通の役所務めの父とピアノ教室を開いている母の間に生まれた三人兄弟の次男だ。
和幸が幼い頃、祖母が難病になり、助けたいという気持ちから医学部を目指すようになった


和幸が今、研究していることは 簡単に分かりやすく説明すると、鬱になる人の体内を調べると、鬱になる物質があることがわかり、それは産まれてまもなく赤ちゃんの時にすでに体内で形成されるという研究結果が出ていて、その赤ちゃんの時にその物質が形成される前に、排除できないだろうか、排除する方法を研究している。そして、世に鬱になる人が少しでも減らせたらという願いが籠っている。
コーヒーを電子レンジにいれてチンすると、コーヒーの見た目や味は変わらないのだが、分子が変化しているという。その要領で、何かしらのアクションを起こし、体内の物質を変化させる方法を日々研究している。


コネクションがない和幸にとって、玲と付き合うことは 将来 自分が医院長になるレールが目の前に敷かれ、人生の勝ち組になれることが確証されていた。


しかし 和幸は なにか 心の全てが満たされていないことを 感じていた


でも完璧なんてないのだから、心が満たされていることの方が珍しいのだと言い聞かせ、俺の人生は上々だ、パートナーは、父親が病院経営していて、綺麗で優しい俺をリードしてくれる玲、これが自分の幸せになる道だと思っていた



食事が済むと 半年以上ぶりに会った2人は 和幸の住むマンションへ足早に帰って行った

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