真実

文字数 1,199文字

2週間に1度のペースで
甲斐甲斐しく
亜希は静岡へ通うようになった
二人の仲は
その その愛を確かめ合う行為も
するようになり
その 幸せも亜紀は味わい 満たされていた




ちょうど桜が咲く頃
亜紀にも春が訪れていた





いつもの様に和幸のマンションに着くと
ポストの中の鍵をとって マンションに入ろうとしていた



そこに1人の長い黒髪の気の強そうな女が
立っていた オフショルダーの服を着ていて、アイメイクもしっかりめで、まつ毛のエクステもしていて、綺麗っぽい印象もあった



廊下はそんなに広くないなら
亜希はちょっと通りずらく




「すみません、失礼します」
とその女に声をかけた




するとその女は「亜希さん?」という




亜希は、なんで私の名前知ってるんだろう。前に会ったことがあったっけかな? でも結構印象が強い人だから、前に会っていたら覚えていそうだけど、、と心の中で思っていた。




亜希「はい.. そうですが.. 」





玲「私 和幸さんとお付き合いしてます 北條玲と申します」





亜希「、、、、、」






亜希はよく状況が理解できなかった

(付き合ってる 和幸さんの彼女 この人が)




玲「亜希さん、和幸とはカナダの留学先で 出会ったんですよね、 和幸と仲良くしてくれてありがとう あの人 口数少ないでしょ? 友達も多くないから、カナダで亜希さんがお友達になってくれて、寂しくなかったと思うわ。」




そういうと その女は バックから ティファニーの涙の形のチャームのついたブレスレットを出してきて、亜希に渡す




「これ、もしかして亜希さんのじゃない? この前、私 和幸の部屋へ遊びに行った時に、テレビの台のところにあったのを見つけて、誰のかなと思ってたんだけど、私その後 和幸が寝てる時に、亜希さんとのライン見ちゃって。ブレスレット忘れたから取っておいて欲しいって。ごめんなさいね、勝手に2人の会話見てしまって」





辛辣なアプローチで
突然 亜希の心に土足で踏み込んできて、
心を容赦なく踏み滲み
グサグサと突き刺してくる
その女とその事実を、
亜希は受け止めるまでに、
多少時間がかかった





亜紀「ごめんなさい..私 和幸さんに
お付き合いしてる人がいること知らなくて..」





玲「そうでしょ、やっぱり笑。知ってたら和幸の部屋に来るなんてこと 亜紀さん しなさそうなタイプだもの。 ダメね、和幸。 ちゃんと言わないと、亜紀さんが困るじゃない ね。 私達のことは心配しなくても大丈夫よ。 私と和幸、今も仲良しだし、亜紀さんのことで 喧嘩になったりしてないから 安心してね。」






嵐は 前触れも無く 突然やってくる
そして私の幸せを奪う
不安定な 私の青い春よ
また私をおいてきぼりにして
荒々しい風に乗って
消えていくのか







亜紀は何も返す言葉がみつからず、
玲に謝るだけ謝って、ポストから出した部屋の鍵を玲に渡して、名古屋へ帰った



それから亜希は和幸と半年以上連絡をしていない
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