五十の手習い

文字数 263文字

朝から
ピアノを
弾く夫は
五十の手習いにしても
下手すぎて
弾くというよりも
叩くという感じ

ただ
週末に
早起きしてまで
ピアノに向かうのだから
楽しくて仕方ないのだろう

娘が
家を出てから
インテリアになっていた
ピアノを調律してもらい
独学で始めた時は
どうせ
一カ月でやめる
と思っていた

人に
教えてもらうのが
苦手な彼に
ピアノは向いていたようだ

平日の昼間に
わたしも
弾いてみたら
まだ
夫よりは上手いので
少し安心した

教えてあげたいけれど
教えたら喧嘩になるから
黙って聴いている

下手でも
インテリアでいるより
嬉しいのだろう

ピアノも
活き活きとしている

わたしも
何か始めよう
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