冬の空に

文字数 175文字

冬の風が
吹き抜け
空を飛ぶ鳥
の鳴き声が澄み響き
僕ははじめて君の手
を握る

ずっと
きっかけを
待っていたら
夏が過ぎ
秋が終わっていた

君が
握り返し
肩から
力が抜ける

僕の手
は分厚く
熱を帯びているから
夏や秋は
躊躇い 思い留まった

冬は僕
の季節
なのだ

大きな鳥が
僕らの頭上で
ゆったりと
旋廻している

北の空
僕の暮らした町は
そろそろ白くなる

東京の空
僕が暮らす街では
二人の頬が赤くなる
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