(二)-13

文字数 269文字

 十字路を曲がったとき、二人の右手の方にチラチラと動く光が二つ見えた。さっきの追っ手が戻ってきたのだった。追っ手の二人はてっきり別の道で工場に戻ったと思っていたが、途中で引き返してきたらしい。
 遠くで「待て!」と声がした。その声を聞くと同時に、カムラとスークは走り出した。
 まっすぐ走るとやがて鉄道の踏切を超えた。さらに進むと右へのカーブとなっていた。踏切を渡る手前の左手は田んぼが広がっていたが、踏切を越えると住宅街だった。そしてさらに走って行くと、右手に鉄道駅があった。
 鉄道駅の周辺は飲食店が数店建ち並んでいる一角があった。

(続く)
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