(二)-7

文字数 230文字

 中身を開けたビニールはズボンのポケットに入れ、スークは上にかけた玉ねぎがこぼれ落ちないように気をつけながら両手でエサ皿を手に取った。
 そしてゆっくりそっと物置から出ると、しっぽを振ってスークの方を見ている二匹の犬へ近づき、目の前にそれぞれエサ皿を置いてやった。
 犬はいつものエサの上に別の何かが乗っていることにすぐさま気づき、クンクンと玉ねぎに鼻を近づけて匂いを嗅いでいた。
 玉ねぎはじっくりコンソメで煮込んでいた。生の玉ねぎの刺激はないはずだった。

(続く)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み