剣豪「宮本武蔵」Vs「柳生兵庫助」

文字数 1,287文字

今や、野球界のスーパースターと言えば、大谷かベーブルース、かと言われ。


少し前は、世紀の美女と言えば、クレオパトラか母ちゃん、かと言われ。


もっとモット前の武家時代の最高の剣豪と言えば、宮本武蔵か柳生兵庫助、かと言われたんだよ。

何を言っているの?!


野球界のスーパースターの比較が、大谷かベーブルースかは、良く言われているけど、世紀の美女が母ちゃんかクレオパトラかの比較なんて、間違っても誰も言わないよ。


それに、剣豪宮本武蔵は判るけど、柳生兵庫助(やぎゅうひょうごのすけ)と言う剣豪なんて、聞いた事ないよ。柳生十兵衛なら知っているけど、柳生兵庫助って、柳生十兵衛の別名なの?

柳生兵庫助は柳生十兵衛と従兄弟関係に(あたる)よ。

宮本武蔵と同時代に存在していて、尾張柳生の開祖となる剣豪だよ。


20~30年前ぐらいにテレビで俳優やタレントして活躍し、クイズハンターの司会者としても有名な柳生博さん、の直系の先祖が柳生兵庫助だよ。


宮本武蔵は剣豪として有名だから、今さら説明の必要も無いと思うけど。

幼い時に宮本家の養子となり、剣の修行を積んだ後に、諸国を回り剣豪たちと決闘を繰り返し、無敗の剣豪として有名に生ったんだよ。


柳生兵庫助と宮本武蔵は、実際に一度、或る旅籠で出遭った事が在るんだよ。

その時、お互いに決起荒い名高い剣豪なのに、一太刀も交えなかったんだよ。


啓太、その時、宮本武蔵と柳生兵庫助のどちらかが相手を打ち破れば、凄い名声と更なる大スターに成れるチャンスなのに、何故? 決闘をしなかったのか、解るかい?



そんな事、僕が判るわけがないよ!

母ちゃん、その時に、宮本武蔵と柳生兵庫助は決闘と言うか試合を、何故しなかったんだよ?


これは……  あくまで母ちゃんの推測だよ。

本好きの母ちゃんは、裏で推理小説家を目指そうとした時が在ったからね、最高の推理をするよ。


先ず、二人が旅籠で出遭った時の外の天候が凄く悪かったんだよ、きっと、大雨でドシャ降りだったんじゃないかね、外で転げまわる様な凄まじい剣闘に成った時、袴(服)が汚れて泥だらけに成ってしまうじゃないか、それが、嫌だったんじゃないかね。


それから、旅籠で出遭ったんだから、二人とも体を休めようと思っていた筈だよ、凄く疲れているのに、決闘なんかして更に疲れるのは、阿保らしいことだと、武士として思ったんだよ。


3番目はね、二人とも夕飯前で、凄く お腹が空いていたんじゃないかね。

腹が減っては戦は出来ぬという言葉が在るじゃないか。

超兵法の剣術使いの二人に取っては、大事な言葉だよ。


以上の3点から宮本武蔵と柳生兵庫助は、決闘をしないという、賢明な選択をしたんだよ。



何をバカな事を言っているんだ!?


そんな理由で剣豪が、決闘を放棄するわけが無いよ!”

という事で、今回の小説紹介は、痛快娯楽剣豪小説、吉川英治の「宮本武蔵」と 津本陽の「柳生兵庫助」長編小説を読み比べて、二人の決闘対決の行方を想像してくださいね、です。
どちらも長編ですが、2作品とも痛快で面白くて、一気に読める小説だと思います。


叫びます!


2作品とも、読んでくださ~い! (^_-)-☆

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