第7話 即興開始

文字数 7,839文字

 秀side
もうすぐ秋だというのに、やたらと蒸し暑い校舎の中で
着慣れない女子の制服(ブラウスは白、ブレザーの色は男女共通共、深緑色、ブレザーと同色のチェック柄リボンとミニスカート)と
母さんがわざわざ準備してくれた亜麻色のロングヘアのカツラを被っているので、余計に暑苦しい。
いよいよ、啓ちゃんに会えるんだ
そう思うと嬉しくて心が(おど)り、本来の目的を忘れそうになる。
先ずは、職員室捜さないとだな
気のせいなのか周りの視線を感じて痛い
特に男子生徒たちの視線が気になる。
あれだけ練習したのだから女装は、完璧な筈だが、こう視線が集まるとどこか変なのかな?
そんなとき、背後から気配を感じる。
???「あの~君、はじめて見る顔だけど、もしかして?転校生?」
後ろを振り返るとそこには天然パーマの黒髪ショートヘアで僕より背は3センチほど低めの黒いメガネ男子が、恥ずかしそうに顔を真っ赤にして話かけてきた。
仮にくろめがねくんと命名しようかな
「はい、、そうですの。わたくし迷ってしまって困ってました。もしご迷惑でなければ職員室教えてくださるかしら?」
咄嗟(とっさ)にアドリブでお嬢様風に演じてみると
くろめがねくん「か弱い女の子が、、独りで校舎内を歩くのは危険です。それに教えるよりか案内した方が安全だと思いますから、、案内させて下さい」
僕が想像してた以上の意外な言葉で彼が言葉を返してきたのと、タメ口がいつの間にか敬語になっているので、思わず吹き出しそうになるがこらえた。
か弱い女の子?ヤバイっそこまで騙せるって事は完璧な演技が出来たって事だから
あとで母さんに感謝しないとな
しかも(かしこ)まっちゃってるし
正直、男だってバレるんじゃないかって緊張してたけど、君のお陰で緊張感が軽くなったよ。
これなら行けそうかな~自分の演技に自信が持てれば、もうこっちのもんだ。
見知らぬくろめがねくん!サンキューと心の中で感謝していると
くろめがねくん「あの、、着きましたよ」
いつの間にか職員室の前に着いていた。
飛びきりの笑顔で僕は、お礼を言うと、彼は真っ赤な顔でそれ以上何も言えず軽く会釈すると小走りで何処かへ行ってしまった。
何だか、かわいい奴だったな~もしかしたら、、僕より年下かな?
僕は、本来の目的を思い出すと、再び緊張感が身体の奥から押し出された。
先ずは、深呼吸を二回程して緊張を(ほぐ)してから職員室のドアに三回ノックした。
???「はい。どうぞ」
中から若い女性の声を確認すると、僕は右手でドアノブを回し開けて中へと入った。
すると、入った瞬間、冷房が室内全体に広がっていて、すごく涼しく、暑さから解放され正直なところ助かると思った。
女性は、立ったまま僕を待っていたようで
女性「どうぞ。校長室まで案内しますから、、私に付いて来てね」
その女性のあとに付いて行くと室内の右側奥の部屋へと向かっていた。その部屋の表面扉には
校長室とラベルが貼られていた。
その女性の容姿を見ると歳は20代くらいで、黒髪のお団子ヘア、身長は凄く小さく見えた。
150くらいかな?その女性が校長室のドアを三回ノックすると、中から渋い男性の声が聞こえてきた。
男性「入りたまえ」
その声を合図に女性は、慎重にドアノブを右手で回して途中で止めると、後ろを向かずに静かにドアを閉めると一礼して
女性「失礼致します」と言って中に入った。
僕も続いて失礼しますと言って中に入った。
すると女性は、僕を既にソファに座っている男性の向かい側の席へ座るよう右手で手招きをするので再び失礼しますと言いながらスカートが(めく)れないように気を配りながら座った。
しかし何故か彼女は、その場から去ろうと身構えていた。
慌てて男性は、それを阻止するかのように
「君も居てくれたまえ」と彼女を引き止めた。
男性「金堂栞さん。いや金堂秀くん、、君の事はお父さんから話は全部聞いているよ。神条啓祐くんの件でわざわざ女装して転校するために学校を休学してきたことも」
女性「校長先生?話が見えませんがどういう事ですか?」
彼女は、かなり動揺して面食らっていたようだ。
校長先生は、彼女を僕の隣に座るよう(うなが)すと、彼女は、遠慮がちに座った。
校長「ところで秀くん、、いや金堂くん、、彼女は、神条くんのクラスの担任の矢吹桃先生だよ。神条くんの秘密を知っている数少ない人物だからこれからしようとしていることは話しても大丈夫だから安心してくれたまえ」
僕は、なんで校長先生も担任の矢吹先生も啓ちゃんの秘密を知っているんだろうと疑問に思いながらも、学校内に啓ちゃんの味方が少なくても2人いた事が凄く嬉しく、そして今までの緊張も緩和(かんわ)され、安堵感(あんどかん)に変わり、さっきまで話難(はなしにく)かったのが嘘のように(ようや)く口を開く事に努めた。
「矢吹先生も啓ちゃんの秘密知ってるんですか?びっくりさせてすみません。実は、プロの役者の仕事もしてまして、女装は役者修行も兼ねてるんです。流石に女装なんて気持ちが悪いですよね、、でも僕にはこのやり方しか思 いつかなくって、、先生もこのままじゃ駄目だってわかりますよね?なんとかして啓ちゃんに女の子だって自覚させてやらないと危なっかしくて見てられません。現にそばに(まと)わりついている得体の知れないチャラ男に何をされるかわかったもんじゃない。幸いにして秘密はバレてないみたいですが」
矢吹「不思議ね、、まるでその場に居合わせたみたいな口振りだけど、チャラ男って?もしかして飛騨くんの事を言ってるのかしら?確かにあの二人見てると気持ちはわからなくもないけど、、ちゃんと見張ってるから大丈夫よ」
「あ?前置きなくてすみません。実は、極最近ですがコンビニで2人をみかけまして」
矢吹「なるほど、そうだったのね」
僕は、先生の人柄をみて信頼できると直感し、思い切って言い出す。
「先生!矢吹先生にも協力していただけると助かります。僕には仕事も学校もあるので時間が限られていてあまり時間がないんです」
先生は、嫌な顔せずに微笑むと
矢吹「わかりました。出来るだけの事はしましょう。」
そう言い終えると、急に目を細めてこちらを見るので
「先生?どうしました?」
思わず(たず)ねた。
先生は、困惑した顔で
矢吹「コンタクトレンズさっきまで付けてたんだけどうっかり外れて落としてしまったみたいなの。話の途中でごめんなさいね、、、だから動かないでじっとしてて」
先生が気の毒に感じて
「僕も探しますよ?」
先生は無言で首を横に振ってしゃがむと手探りで探している。
そんな先生をみて、信頼はしてはいるけど
なんだか、大丈夫かな?この先生?かなりそそっかしいみたいだけど
僕は急に不安な気持ちが()ぎってきた。
その様子を悟るかのように
校長「秀くん。不安なのはわかるけど、こうみえて矢吹先生は生徒たちから親しまれ信頼されてるから安心して頼ると良いぞ」   
校長先生がそこまで言うならばと僕は不安を悟られないよう出来るだけ元気な声を出した。
「はい!」
校長「まあ、おっちょこちょいはたまにあるけどな、、、アハハハ」
校長先生は突然笑い出したので僕も釣られて声を出さずに笑みを浮かべると
矢吹「校長先生、ひどい!言い過ぎですよ。それにそんなに笑わなくても良いじゃないですか、、確かにコンタクトレンズ何度も落として駄目にしてますが、わざとじゃないですからね」
先生、それはそそっかしいを通り越してますよ、、とは流石に思ったけど僕は()えて口に出すのをやめた。
これ以上、この事で先生が自信喪失になるのはどうかと思ったからこそだ。
折角、張り切って協力してくれるのに水を差すような事を言うのはなぁ
矢吹「金堂さん、おっちょこちょいだけど、先生は口は堅いからそれだけは安心してね、、あっ!」
なんか見つけたようだけど、先生の顔が蒼白しているように見てとれた。
矢吹「あったけど、、、トホホホ、、

レンズ踏んじゃったみたい、、これで

かしら?」

?マジで大丈夫かな?
校長先生も本人も大丈夫だって言ってるし、信用するって決めたんだから信じるしかないよな
矢吹先生は開き直りが早いようで
矢吹「まあ、仕方ないわね。これだけは使いたくなかったけど」
そう言うと矢吹先生はブラウン色のスーツの上着の右ポケットから黒縁メガネを取り出し、何事もなかったかのようにメガネをかけた。
矢吹先生は、校長先生の机の上に置いてあるティッシュ箱からティッシュを予め引き抜くとまたしゃがみ込みコンタクトレンズの破片を一つずつ右手で拾い集め左手の平のティッシュの上に乗せると包み、不燃ゴミとラベルで貼られているゴミ箱へと()てた。
矢吹「では、金堂栞さん、行きましょうか。自己紹介忘れていてごめんなさいね。私は、3年A組担任の矢吹桃です。因みに副担任は矢吹桜、わたしの妹です。妹は臨時の物理学の教師です。わたしは専門は英語よ。わからない事があったら遠慮なく言ってね。妹は普段は准教授として大学で研究のお手伝いをしているから、ちゃんと紹介出来なくてごめんなさいね。もしかして?金堂さん?あの金堂先生の息子さんなのかしら?妹の大学時代の恩師が金堂先生なのよ。実は、私も大学時代お世話になっていてね。なので成り行きで神条先生とも接点があるのよ。色々と啓祐くんの素性は聞かされているの。なんだか取り返しのつかないことをしてしまった。娘を頼むって泣かれてしまったわ」
そんなことが、、世の中狭いな~
そして僕は立ち上がり矢吹先生の後に付くと校長先生に向かい軽く会釈し、いつでも退室出来るよう構えていた筈だった。だけど僕も何か話さなきゃ、先生ばかり話させて悪い気がしたので慌てて僕も話を始める。
あとで気づいたのだが、こんなに長く話すとは予想してなかった感じで
「矢吹先生、僕も自己紹介させて下さい。僕は、劇団に所属してまして演劇を学びつつ東京都品川にある芸能人が多く通っている青葉学園中等部3年です。啓造おじさんと知り合いでしたらご存知だと思いますが、啓ちゃんとは幼なじみで僕もおじさんに依頼されてたぶん先生に頼んだ内容と同じかもしれませんが、女の子に戻して欲しいと言われました。10月末まで休学届出してますが、正直こんな短期間で解決するのは難しいと思ってるんです。今は、芸能の仕事がなくてもいつ入るかわからない状況ですし、マネージャーとは連絡取れないよう拒否設定してしまいました。バレるのも時間の問題かと、、ですので先生にお願いがあります。口が堅い同い年の女の子で信頼出来そうな子がいたら教えて下さい。あ?普段、、僕こんなに喋らないのに、、なんだか、、啓ちゃんの事となると我をわすれてしまうみたいで話が長くなってすみません」
矢吹先生は、嫌そうな風ではなく優しく微笑んでいた。
矢吹「良いのよ。気にしないでね。金堂さんは、啓祐くんのことがホントに好きなのね。好きな女の子のためとは言え、普通そこまで出来るものではないと思うの」
図星なので急に照れくさくなり無言で僕は、(うなず)くのが精一杯だった。
矢吹「そろそろいいかしら?クラスのみんなが待ちくたびれてるといけないし、心の準備はどう?そう言えば声はどうやって誤魔化してるの?神条くんもそうだけど貴方も不自然じゃないから」
僕は、首の肌色のチョーカーを指差した。
矢吹「なるほどね。よく目をこらして見ないと気づかないわね」
そう言うと先生は、ドアノブに右手をかける。
校長「矢吹先生、金堂くん、健闘を祈るよ!桜先生にはあとで伝えて置くことにするが、恐らくもう伝わっているかもしれんな。桜先生は秀くんのお父さんの下で研究のお手伝いをしているからね。そうそう実はわたしも接点があるんだ。金堂くんと神条くんのお父さんとは大学が同じでな~実は君のお母さんとお父さんを引き合わせたのはこのわたしなんだよ~恋のキューピット役ってやつだ!学部は違うが腐れ縁ってやつだ!アハハハ」
校長先生の笑い声が鳴り響く。
母さんも父さんと同じ大学だって知ってたけどそんな校長先生との繋がりがあったなんて・・
マジで世間て狭すぎる・・しかし豪快な笑い方でインパクト強すぎなキャラだな

 栞side
3年A組の教室前までくると心臓がバクバクいっているのが自分でもわかる。
大丈夫、あれだけ練習したんだからと自分に言い聞かせる。
今から自分は、男じゃなく女なんだ。
ここは学校という名の舞台。
役者は舞台に立ったら最後まで演技続けなければならない。
深呼吸を二回ほどして
「先生、大丈夫ですわ。行きますわよ」
矢吹先生は、急に喋り方が変わったので戸惑っているのが凄く伝わる。
でもわたくしは、完璧な演技を続けるためにも心の中でも女になりきることにしていますの。
秀演劇流派って奴ですわ。わたくしが勝手に名付けたわけですけど、そうすることによって不思議と平常心が維持できますの。
気持ちが悪いとお思いになるかも知れませんがわたくしの役者としてのこだわりですわ。
教室がざわざわしているのが聞こえてきます。
かなりお待たせてしまったから仕方のない事だと思いますが
しかしわたくしと先生が教室に入る瞬間、あんなにざわざわしていましたのに一変して何事もなかったかの如く静まりかえりました。
先生が、黒板にわたくしのフルネームを書いています。  
書き終えるのを確認しましてから身体の向きを皆様の方へ向き直して漸く口を(ひら)けます。
「東京から参りました。こんどうしおりと申します。皆様、よろしくお願い致しますわ」
とお嬢様風にアドリブで挨拶を終えますとわたくしは窓側の一番前で顔を伏せている懐かしい顔を見つけました。
啓ちゃん、いえ、言い直しますと啓祐くんがいました。
わたくしは嬉しさのあまり思わず啓祐くんと声をかけてしまいました。
その声で目覚めたご様子、何だか警戒されていますが、わたくしは気持ちを抑える事が出来ず大胆にも抱きついてしまいました。
流石にこれはやりすぎたかしら?と思いましたが、わたくしは、今は女の子ですから大丈夫なのです。
と自分の都合の良い解釈で自分に言い聞かせます。 
恐らく本来の自分である秀でしたら抱きつくなんて出来ないでしょうね。
役者モードに入ると止まらなくなってしまうほどそこまでなりきってしまうのですから自分がこわいです。
ですが、啓祐くんは凄く嫌がっていてわたくしの(ふところ)から逃れようと必死です。
思わず我を忘れて力が入り過ぎてしまったことに気づき力を(ゆる)めました。
漸く解放されホッとする彼女の顔は眩しいです。
思わず我を忘れるとこでした。
今は、自分は女の子と言い聞かせ、再び役者モード復活です。
兎に角、どのタイミングで、自分が

だと言おうか悩んでいました。
ふと(ひらめ)きました。
そうだ!
さりげなく耳許(みみもと)(ささや)いてみよう!
少しは、(あか)しやすくなるかもしれないと思いましたわたくしは、早速、実行しました。
思った通り彼女は、わたくしに近づいて来ます。
ここまで来たら作戦勝ちです。
自分の正体を証し、そして彼女の秘密を知っている事もうちあけました。
突然、アタフタしている彼女は、何を思ったのかノートの端を破り筆箱から鉛筆を取り出すと物凄い勢いで書いています。
それを無言でわたくしに渡してからそのメモには、

と書かれていました。
わたしは、そのノートの切れ端の裏に

と書いて彼女に渡しました。
中々、理由を教えてくれないと思ったのか、彼女は、再びノートの端を破り

と書いて渡されました。
わたくしも再び返事を書いて渡しました。
すると、子供の頃のエピソードがよっぽど恥ずかしかったのか徐々に彼女の顔が赤くなります。
少しは自覚してるのかと思ったら安心してしまい含み笑いをしてしまいました。
わたくしが、彼女の後ろの席の彼、コンビニで見かけたチャラ男に、気が進まないけど無視したら周りから不自然に思われかねないと思いましたので簡単に自己紹介するつもりで話しかけたのがまずかったです。
チャラ男は、馴れ馴れしくわたくしに、連絡先やスリーサイズとか聞くために言い寄って来ました。
わたくしは、連絡先は教えず、適当に誤魔化してその場を逃げました。
啓ちゃんの様子がおかしいのにわたくしは気づきました。
彼女の右手が震えていて、いつの間にか右手を握り拳に切り替えるとチャラ男の頭を殴ってました。
もしかして?啓ちゃん?この最低チャラ男、もとい、飛騨って奴好きなの?
わたくしは、目を疑いました。
どう見てもやきもち妬いているようにしか見えなかったからです。
相手がどうであれ、内心悔しいけど安心しました。
おじさん、啓ちゃんはちゃんと男の子を意識して、女の子として恋愛してます。
本人は気づいてるか微妙ですが
多分、女の子だと言う自覚はあるようですよ。
とまた心で秀として囁いていました。
その一瞬のうっかりに自分は気づくと含み笑いをして誤魔化しました。
その様子を怪訝(けげん)そうな眼差しで啓ちゃんは、首を傾げてます。
まずかったかな?
時間が経過するのも早いものでいつの間にか放課後になっていました。
啓ちゃんを見守る手段として尾行する事にしました。
啓ちゃんは、校舎の裏庭で誰かを待っているようでした。
わたくしは、声を殺して柱の陰に隠れてから数分後、同じクラスの女子がピンクの紙袋を大事そうに持って現れました。
今から何が始まるのか?気になってその時を待ちます。
彼女は、啓ちゃんに愛の告白をしていました。
なんとなくこうなるとは予想してはいましたが
啓ちゃんは、流石に困っていて上手く言葉がみつからないようでアタフタして沈黙しているように見えます。
何とか、言葉を発したようですが、こちらからは、啓ちゃんの声が小さくて聞き取れませんが、雰囲気的にお断りしたように見受けられます。
それでも彼女は、引き下がるどころか諦めてないようでピンクの紙袋を啓ちゃんに渡そうとしますが、啓ちゃんは、躊躇(ちゅうちょ)していたので手を出すのが遅れ、ちゃんと受け取れきれず地面に落ちてしまいました。
彼女は、直ぐにでも泣きそうでしたが、

と言い残し素早く消え去りました。
啓ちゃんは、文句を言いながらも、落ちた紙袋を拾いました。
そこまでわたくしは確認すると、忍び足で啓ちゃんに気づかれないよう、教室に戻り帰る支度をするのでした。
その紙袋、啓ちゃんは、結局どうするつもりなんだろうとすごく気にはなりましたが
ハア!何だか大きな溜め息が出ちゃいました。
そろそろ心の中も女の子になりきるのも限界のようです。
女装も辛くなって来た。早いとこ家に帰ろう。
学校の門を出たら幕は下ります。

第8話 違和感に続く




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