4頁

文字数 797文字

 何と!秘密基地か!?やるな物の怪?
既に騙されているのか?
まあ良い、この一部始終を今夜辺り酒場で話してやろう。M太郎もI寸も大喜びするだろう。
 私はどうぞ、と言う彼女に付いて廊下を歩いた。振り返ると後ろでは穴が無くなり、白い壁に成っていた。
成る程、面妖な妖怪変化の幻術だな。
 う〜ん、これは凄い。兎に角、何も食わない方が良いな。どうせ、フナムシかウミウシでも食わせるのだろう。見た目は豪華絢爛たる山海の珍味に見えてな。
酒は何だろうか?塩水かな、あはは参ったな。

 変な事に巻き込まれた。暫く歩くと、広い部屋に着いた。そこには体にピタッとした、虹色の柄の派手な服を着た女がいた。
女だろう人間の女だった。化粧も綺麗にしている。
 うわぁ〜花魁さんみたい。
と思っていると何やら『×÷∞∀οΙψινΝ%+、』と、喋ると。亀もどきさんは何処かへ行った。
 すると、前にいた花魁もどきさんは、私に曲げわっぱの、耳当てを付けてくれた。

「ありがとう御座います。私の従者を、助けて頂いて。今、彼女は別室でバイオジャケットを脱いで、着替えております」

と言った。ほう、この曲げわっぱが言葉を通訳してくれるのだな。中々面妖な。
 私は赤や緑や青の光がチカチカする、お祭り騒ぎの様な壁の部屋で。

「あなたは、どなたですかな?」

と聞いた。すると、

「私は、リュウグウ星系王家、第3皇女、オトと申します。辺境のあなたには、分からない事でしょうね」

と言った、ところで。
後ろから亀もどきさん、らしき人がやって来た。オトさんは振り返ると、

「あの者を助けて頂いて、ありがとう御座います。宇宙船が壊れて難儀いたしておりました。
彼女が何か食べ物でもと、外へ出たところ。
村の人に捕まってしまった様で。一部始終は見ておりましたが、どうしたら良いものか、困っておりましたとこで御座いました」

と言ったが。私の興味は、オトさんの話などより別のところにあった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み