五章 六点リーダー

文字数 457文字

〔後の先:新事実〕
 亜紀の悲鳴をききつけて、二階の階段から秋田、奥の廊下から加古があらわれた。宇田川はシンポジウムの途中らしい。
〔間四件の一:状況文〕
 現場を調べる。死体の見つかった部屋内のカギは二本あり、ひとつは成海、ひとつは室内から発見された。事実上の密室である。
〔間四件の二:状況文〕
 成海は休憩室で、被害者の部屋にコチドリがはいった話をきいた。被害者はコチドリを捕まえるために、天井裏に顔をいれることが考えられた。
〔間四件の三:状況文〕
 多目的研究センターの外から天井裏をとおって、三浦の部屋につうじている事実は、関係者のなかで、六人だけが知っていた。
〔間四件の四:観察文〕
 成海と藤堂は、多目的研究センターの外に出た。ダクト排気口を見た。天井裏はせまく、160センチ前後の者しか進めないことがわかった。
〔先の後:仮説〕
 藤堂はあえて、楽観的な展望を述べた。一連の事件は半グレ集団の内輪もめであり、犯人には白い蠍のタトゥーが彫られている。その人物にはアリバイもない。現場の遺留物から特定できると考えていた。
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