【愛情の記憶】エイトの日記 〜きっと伝えるよ〜

文字数 683文字

【ご案内】こちらは「愛情の記憶」に付随するお話です。時間軸としては本編後となります。




いつも頑張ってるパトリックに一息ついてもらいたくて、今日のお昼はパトリックの好きなカフェに行き、喜んでご馳走した。外は寒かったけど天気が良く、手を繋いで帰ってきたら心がポカポカになった。帰宅後、玄関に入りお互い上着を脱いだとき。あのときのやりとりは、当分思い出して笑顔に浸かると思う。

後ろにいたパトリックは、ダウンジャケットを脱いだ自分を見て楽しそうに笑って言った。

「背中に羽がついていますよ。ほら、ここにも」

「あれれ、ダウンの中身が出てきたのかな」

「フフフ。まるで天使ですね」

「……え……?」

硬直して反応が鈍る自分の様子に、パトリックの表情が瞬時に申し訳なさで満ちていった。

「あ、いえ。変なことを言いましたね、忘れてください」

「……だめかも……」

「…っ…本当にごめんなさい……!!」


ごめんね、違うんだパトリック。そう訂正したかったのに、喜びが溢れて言葉にできなかった。本当は「だめかも」の前に、「天使みたいだなんて、嬉しいに決まってる。それとね、パトリックの幸せそうな顔を見たら自分まで幸せに包まれて胸がいっぱいになっちゃった。どう感謝していいか考えがまとまらない、どうしよう伝えきれるかな」の気持ちが控えてたんだよ。伝えるって、案外思い通りにならないね。でも、きっと全部届けるから。言葉で、行動で、日々の全てで、大好きの全部を届けるから。楽しみに待っていてくれると嬉しいです。

今日はとても素敵な一日でした。今日感じた幸せは、ずっと心に残って自分を見守ってくれると思う。絶対に。
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