破壊の経緯と黒幕

文字数 1,216文字

この状態に至った経緯をザックリと説明しよう。
ナクッテ嬢、剣嬢、脳筋の三人を追い出した後、暫くの間は非常に平和……………と言っても、冷遇に変わりは無いのだが、兎に角積極的な攻撃は無かった。
そして、新たな悪役令嬢が現れ、シェリー君に積極的な危害を加えに来たのだった。
まぁ、小娘程度に後れを取る私では無いのは周知の通り。当然の如く徹底的に返り討ちにした。
今までになくド派手に、一番の大惨事を引き起こして徹底的に叩き潰してやったのだ

………………が。

その余波が有った。
悪役令嬢潰しの為に色々とやった結果、宿舎が壊滅に近い状況に成った。
ただでさえボロボロだったのが、止めとばかりにフロア規模で床に穴が空いたり、穴が空いていなくとも床が腐ったり…………………………………………安全性の保障できない、使用できない状態になってしまった。
丁度長期休暇の寸前であったが為に野宿をしながらの勉強……とはならなかったのだが、長期休暇中に学園で勉強する事を視野に入れていたシェリー君は追い出される事になった。
シェリー君は最初、『無事な職員棟は大丈夫だろう。』『最悪校庭でキャンプさせて貰おう。』と食い下がるつもりだった。
が。
「丁度宿舎が老朽化していたこともあり、大規模な改装工事を行うことと致します。
同時に校舎も改修が入ります。ですので当然夏休み一杯はこの学園内に住める場所は御座いません。職員棟も勿論、校庭も使う事は許されません。
と、いう事で、ミス=シェリー。あなたも例外では無く、今回ばかりは里帰りをして貰います。
久々に、早々に家にお帰りなさい。」
ミス=フィアレディーに追い出されてしまった。
そういう訳で、私達はシェリー君の故郷の村に里帰りをする事に成った。

ん?宿舎を壊してシェリー君の勉強の邪魔をした弁明かね?
敢えて言うのであれば…………折角の巨大建造物を使ったトリックだった為、出来るだけ派手にやりたかった!
面白いじゃないか!小さいものをチマチマやるよりも大きなものをバカバカ壊す方が!
建造物一個を壊す位なら大丈夫だろうと思った!
実際、破壊の度合いに関しては私(シェリー君)が最も酷かったが、バレなかったのでお咎めは無かったとも!
正に完全犯罪!堂々と大きなものを派手にぶっ壊すの万歳!
どうせ貴族令嬢の集まった学園だ!寄付金もたんまりだろうし、その際に陥れた三人の親も口封じと謝意を込めて手早く手配をしてくれるだろうと思っていた!
そして、私の思惑通り(・・・・・・)、宿舎は潰れ、夏休み中は使用不可となり、シェリー君は里帰りをする事に成った。
いやぁ、流石にシェリー君も夏休み中ずっと熱風の中で勉強し続けるのは辛かろう。
私が付いているから勉強も昨年比で圧倒的に効率は良くなっている。
正直、夏休み全てを使ってしまえばお釣りが出る。
それならば、彼女には見聞を広げて貰おうと思った訳だ。












ハイ!こうなることが解っていて敢えて宿舎をぶっ壊しました!
派手にやったのだけは私の趣味です!
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登場人物紹介

本作主人公にして最凶の悪役、モリアーティー教授。

異世界に飛ばされ、自分の正体を知らない幽霊となっているものの、類稀なる非道な知識の数々で未知の魔法世界でシェリー嬢をバックアップする。

チートこそ無いが、それに匹敵する頭脳を持つ知性の怪物。


魔法とて所詮は手段の一つ。今更一つ増えた程度で私の数式は揺らがない。

本作もう一人の主人公にしてヒロイン、シェリー=モリアーティー。

いじめを苦に自殺しようとしていた所を教授に止められた特待生の平民令嬢。

教授の知識を叩き込まれて徐々に成長していく。


教授に毒されそうで危険

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