第12話

文字数 8,781文字

 8月17日土曜日
18回戦~福岡ヤフオクドーム~埼玉西武9勝9敗
埼玉西武   0 9 0 2 0 2 0 0 0 13
ソフトバンク 0 0 0 0 0 0 0 6 2 8
勝 髙橋光9勝5敗  敗 千賀11勝5敗
本 栗山7号3ラン 中村22号2ラン 今宮13号 明石3号3ラン

敵地福岡での首位攻防戦、この3連戦での結果次第では、ソフトバンクに優勝マジック点灯の可能性があるだけに、何としても勝ち越したいところ。

ホークス先発千賀投手に対して、今シーズンは2試合で14イニング無得点と相手エースには抑えられているが、この試合、ライオンズ打線は果敢に立ち向かっていった。
2回表、一死一・二塁とチャンスを作ると、山川選手がライト前へタイムリーを弾き返し先制点を奪うと、直後に二塁への盗塁を決め、6年目で山川選手はプロ初盗塁を記録するおまけまで付いて、勢いに乗った。
秋山選手の押し出し死球の後、源田選手がライトへ2点タイムリー2ベース、森選手が四球でつなぎ、中村選手がレフトへ2点タイムリー、さらに栗山選手がライトスタンドへ、このイニング2本目のヒットとなる第7号3ランホームランを叩き込み、畳みかけるような一気の攻撃で1イニング9得点を奪い、3回で千賀投手をノックアウトした。

6回表には、中村選手がライトスタンドに第22号2ランホームランを放り込むなど、13-0と大量リードを奪い、試合を優位に進めた。

ライオンズ先発髙橋光成投手は、2回表の9得点の援護も受け、6回まで順調にスコアボードに0を並べていった。
7回まで投げ終え無失点、3連戦の頭の試合、点差を考慮すれば完封・完投するのがベストと、意識してしまったのかどうかは定かではないが、8回裏、今宮選手と明石選手にホームランを打たれるなど、突如として6点を失い、結局7回2/3イニングでの降板を強いられたのは残念だった。
ベンチに下がった後の髙橋光成投手の表情がすべてを物語っており、勝利投手の権利を持った投手の充実の表情とは、どこかかけ離れていたように思う。
だがこの試合でのピッチング内容を、今後の糧としてくれると、僕たちファンは願っている。
良かったところも悪かったところも、振り返ってみて経験の1つとしてもらいたい。
昨シーズンまでは、これほどの優勝争いがかかったマウンドというものを、経験できなかったのだから。

試合は9回裏にも2点を失ったが、13-8と序盤の大量リードがものを言い、大事な3連戦の初戦をライオンズは勝った。

ただ、源田選手が2打席立ったところでベンチに退いた。
第1打席で右ひざに自打球を当てた影響によるものらしいが、病院に行く予定はなく、比較的軽傷だったようで安心した。

またライオンズは、この試合も2ケタ13安打を打ち、9試合連続2ケタ安打の球団タイ記録に並んだ一戦となった。







 8月18日日曜日
19回戦~福岡ヤフオクドーム~埼玉西武9勝10敗
埼玉西武   0 0 0 2 2 0 0 0 0 4
ソフトバンク 1 1 1 0 0 0 2 0 × 5
勝 髙橋純3勝1敗  セーブ 森2勝3敗25セーブ  敗 平井5勝2敗
本 コラス1号 グラシアル22号

1回裏、内川選手にレフトへタイムリー2ベースを打たれ1点を失ったライオンズ先発十亀投手は、2回裏にコラス選手、3回裏にもグラシアル選手に、共にソロホームランを打たれてしまい、序盤3回で3失点の立ち上がり。
4回裏、5回裏も走者は背負ったが、何とか後続を断ち、5回3失点でまとめた。

ホークス先発ミランダ投手に3回までパーフェクトに抑えられていたライオンズ打線は4回表、栗山選手のセンターへのタイムリーヒットと、外崎選手のライトへのタイムリー2ベースで2点を返し、打線がつながりだした。
続く5回表には、二死満塁から代わったばかりの3番手松田遼投手から、栗山選手の押し出し四球と外崎選手も押し出しの死球で2点を奪い、逆転したライオンズ。

6回裏を小川投手が無失点に抑え、7回裏には両リーグ最多59試合目の平井投手が登板した。
しかし一死から、グラシアル選手に死球を与え、松田宣選手、明石選手に連続でタイムリー2ベースを打たれ、2点を失い4-5。

再びの逆転を狙うライオンズ打線だったが、6回表以降、甲斐野投手、髙橋純投手、モイネロ投手、森投手の投手リレーの前に、9つの三振を喫するなど得点を奪うことができずに、そのまま1点差の逆転負けとなってしまった。
連続2ケタ安打も球団タイ記録の9試合で止まり、1勝1敗のタイとなった。

平井投手で逆転を許してしまったわけだが、今シーズンのライオンズの投手事情において、平井投手、増田投手でやられたら仕方ない、ここは割り切って次の試合に備えてほしい。








 8月19日月曜日
20回戦~京セラドーム大阪~埼玉西武9勝11敗
埼玉西武   1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
ソフトバンク 0 0 1 1 0 0 0 0 × 2
勝 椎野4勝2敗  セーブ 森2勝3敗26セーブ  敗 松本航5勝3敗

何とか首位決戦の3連戦の3試合目、この試合は勝って勝ち越したい。

1回表ライオンズはホークス先発松本投手から、1番の秋山選手がレフトへのヒットで出塁し、2試合振りにスタメン復帰の源田選手がきっちりと送りバントを成功して作ったチャンスに、3番森選手がセンターへタイムリーヒットを弾き返し、流れるような攻撃で、立ち上がりに先制点をあげた。

ライオンズ先発松本航投手はこの試合、立ち上がりから制球に苦しみ、2回までに4つの四球を与えるなど、力みもあったのだろうか。
3回裏には一死から、2連打のピンチにグラシアル選手にライトへ犠牲フライを打たれ、1-1の同点に追い付かれてしまう。
さらに4回裏、明石選手にヒット、甲斐選手の送りバントの後、自らのワイルドピッチで1-2と逆転されてしまった。
それでも5回以降は、力みも取れたのか修正が功を奏し、6回まで2失点で抑えて、試合を作ることはできた。

わずか1点差、されど1点差。
前の試合に続きこの試合でも、ライオンズ打線は4回表から登板した椎野投手をはじめとするホークスのリリーフ陣の前に抑えられてしまい、得点を奪うことができないまま1-2と敗れ、最後まで遠い1点が届かない試合となった。

残念ながら、今回の3連戦は1勝2敗と負け越してしまったライオンズだが、逆に3連敗しなくて良かった。
まだ戦えると、前向きに気持ちを切り替えて戦っていってくれることを願う。








 8月20日火曜日
19回戦~メットライフドーム~埼玉西武9勝10敗
日本ハム 1 0 0 0 0 0 1 0 0 2
埼玉西武 0 0 0 0 2 1 0 1 × 4
勝 ニール7勝1敗  セーブ 増田3勝1敗20セーブ  敗 ロドリゲス6勝4敗1セーブ
本 西川4号

ライオンズ先発ニール投手は、1回表、西川選手にライトスタンドへの先頭打者ホームランを打たれ、いきなり1点を失う立ち上がりとなった。
だがそれ以降はニール投手の真骨頂、ゴロを打たせて取るピッチングを中心に、ファイターズ打線に凡打の山を築かせていった。
6回を投げて3安打1失点と、この試合も安定したピッチングでしっかりとゲームメークし、チームに勝利を呼び込む流れを作った。

5回裏ライオンズは、ファイターズ先発ロドリゲス投手から、9番金子侑選手が9球粘って四球をもぎ取り、一死満塁とチャンスを拡大し、1番秋山選手が一・二塁間を破るライトへの2点タイムリーヒットを放ち、2-1と逆転。
続く6回裏には、山川選手がセンターへタイムリーを弾き返し、3-1とリードを広げたライオンズ。

7回表に田中賢選手のショートゴロの間に1点を返されたが、
8回裏二死一・二塁のチャンスで、木村選手がレフトへタイムリーを打ち、欲しかった1点を追加してファイターズを振り切った。

8回表を平井投手、9回表を増田投手が共に三者凡退に抑え、4-2でライオンズは快勝した。

この試合、引き分けか敗戦で首位ソフトバンクに優勝マジックが点灯するという、ライオンズにとっては崖っぷちの試合となったが、ニール投手の好投と秋山選手の逆転打で、阻止した。
昨シーズンとは真逆の追いかける展開の中戦うライオンズ、獅子の熱き闘志が逆境を跳ね返す瞬間を夢見て、共に戦っていこうと、静かに心を燃やす夜だった。






 8月21日水曜日
20回戦~メットライフドーム~埼玉西武10勝10敗
日本ハム 0 1 0 0 3 0 1 1 0 6
埼玉西武 1 4 0 0 2 0 4 0 × 11
勝 榎田3勝2敗  敗 加藤5勝6敗
本 清宮4号 山川36号 37号2ラン  金子侑3号2ラン 清水3号

この日は、子どもの虐待をなくすことを呼び掛ける、オレンジリボン運動の支援活動を目的とした「SAVE THE HOPE ライオンズオレンジリボン運動デー」が開催され、ライオンズの選手たちはオレンジのユニフォームを着用して戦った。

森選手のタイムリーで1回裏に1点を先制したライオンズは2回裏、この回先頭の山川選手が加藤投手から、第36号ホームランをレフトスタンドまで運び追加点をあげると、一死後、ヒットの佐藤選手を一塁に置いて、金子侑選手が27試合振りとなる第3号2ランホームランを、これまたレフトスタンドまで運び、源田選手のタイムリーも飛び出すなど7安打集中で5点を奪い、ファイターズ先発加藤投手をノックアウトした。

ライオンズ先発榎田投手は、2回表に清宮選手にソロホームランを打たれた以外は、4回を投げ終えるまでノーヒットに抑えるなど、順調にイニングを消化していった。
ところが5回表、石井選手のタイムリー2ベースの後、大田選手にはセンターへ2点タイムリーを打たれてしまい、結果的に5回4失点でマウンドを降りることに。

しかしその裏、ライオンズもファイターズ3番手生田目投手から、山川選手がレフトのポール際に、この試合2本目となる第37号2ランホームランを放ち、すぐに引き離した。

7回表に、小川投手が清水選手にホームランを浴び点差を詰められても、
7回裏に森選手のライトへのタイムリー2ベースに、金子侑選手のタイムリーなどで4点を追加し、逆に点差を広げた。
結局11-6で打ち勝ったライオンズは連勝し、そう簡単にはソフトバンクにマジックを点灯させない。

山川選手が36号、37号ホームランの2発を放つなど、少しずつ復調気配になってきたのは朗報だった。
この試合は6番でスタメン出場したが、6、7番に山川選手が座る打線は、相手チームにとって脅威以外の何物でもないだろう。
とはいえ、4番を外す決断を下した以上、よほど調子が上がり本来のバッティングを見せ続けない限り、当面は4番中村選手に下位に山川選手という、2人の4番を配する打順の並びは変わらないだろう。







 8月22日木曜日
21回戦~メットライフドーム~埼玉西武10勝11敗
日本ハム 0 0 0 2 0 2 0 0 1 5
埼玉西武 0 0 1 0 0 1 0 1 0 3
勝 公文2勝1セーブ  セーブ 秋吉3敗20セーブ  敗 本田5勝5敗
本 秋山16号 渡邉10号2ラン 清宮5号2ラン 外崎20号

同一カード3連勝を狙ったこの試合、ライオンズは中村選手が休養のため、代わりに4番には森選手が座った。

ライオンズ先発本田投手、ファイターズ先発杉浦投手の両先発投手で始まった試合は、1回2回と、両チーム無得点の立ち上がりとなった。

均衡を破ったのは3回裏、ライオンズは二死から秋山選手が、センターバックスクリーンに第16号ホームランを放ち、1-0と先制点を奪った。

序盤3回をヒット1本に抑えていた本田投手は4回表、一死から清宮選手に四球を与えた後、渡邉選手にレフトスタンドへ第10号2ランホームランを打たれてしまい、逆転を許した。
後半に入った6回表は、一死から近藤選手を四球で歩かせてしまったところでライオンズベンチが動き、本田投手から佐野投手へ交代した。
ところが代わりばな、清宮選手にライトスタンドへ2ランホームランを打たれてしまい、2ランホームラン2本でリードを許す展開に。

6回裏には、二死一塁の場面で、4番森選手がライト前ヒットでつなぎ、5番栗山選手のセンターへのタイムリーヒットで1点を返したライオンズ。
8回裏にも、ファイターズのセットアッパー宮西投手から二死を取られた後、外崎選手がセンターバックスクリーンへ、自身初となる第20号ホームランを放り込み、3-4と1点差にまで詰め寄った。

しかし9回表、5番手で登板したマーティン投手が一死から、四球と死球と制球を乱して広がったピンチで、近藤選手に犠牲フライを打ち上げられ、痛い1点を失った。
9回裏を3人で抑えられたライオンズは3-5で敗れ、3タテはならなかった。

森選手が、4番キャッチャーでスタメン出場。
森選手にとってプロ入り初の4番となったわけだが、ライオンズの球団においても、4番キャッチャーで出場するのは1979年の田淵幸一さん以来、40年振りの出来事となった。
森選手本人にとっては、4番どうこうの気負いもなく、いつも通りのバッティングでチャンスを広げるなど、とにかく勝ちにこだわっていた姿が印象的だった。








 8月23日金曜日
15回戦~メットライフドーム~埼玉西武6勝9敗
楽天   0 0 3 1 2 0 0 0 0 6
埼玉西武 3 0 1 3 0 0 1 0 × 8
勝 野田1勝  セーブ 増田3勝1敗21セーブ  敗 弓削2勝2敗
本 浅村27号3ラン 中村23号 木村9号2ラン 秋山17号 島内10号

ライオンズは1回裏、外崎選手のライトへのタイムリー2ベースで1点を先制すると、二死二・三塁のチャンスで山川選手が弓削投手のストレートをフルスイングで捉え、レフトフェンス直撃の2点タイムリーヒットを放ち、3点を奪った。

ライオンズ先発今井投手は、3回表に浅村選手に3ランホームランをライトスタンドに放り込まれ3点を失い同点に追い付かれると、
中村選手の第23号ホームランで1点を勝ち越してもらった4回表にも、セカンドへのフィルダースチョイスで1点を失い、またも同点に追い付かれてしまう苦しいピッチング。

4回裏ライオンズは、先頭の山川選手が四球で出塁した直後、7番木村選手の粘って捉えた9球目のセンターへの打球がフェンスを越え、第9号2ランホームランとなり再びリード。
この後秋山選手にも、第17号ホームランが飛び出し4回までに7点を奪い、前回対戦で抑えられた弓削投手をノックアウトした。

この3点で何とかリズムに乗ってもらいたい今井投手だったが5回表、島内選手にホームランを打たれ、さらに浅村選手への死球とブラッシュ選手にはレフトへヒットを打たれたところで、さすがにライオンズベンチも動き、5回途中6失点での降板となった。
このイーグルスに傾きかねないピンチでバトンを受けたのが、一軍に復帰した野田投手。
二軍での調整期間中に、腕の位置を少し下げるなど、試行錯誤を繰り返して戻ってきた野田投手は、一死満塁から和田選手を三振、田中選手をセカンドゴロに打ち取り、流れを止めた。
野田投手は6回表も続投し、見事三者凡退に抑え、2イニングを投げてノーヒット無失点と、火消しっぷりは素晴らしかった。

7回表から平良投手、小川投手、平井投手、増田投手の無失点リレーで逃げ切ったライオンズは、8-6で勝利した。

1回裏の第1打席で、レフトフェンス直撃の2点タイムリーヒットを放った山川選手の打点が101打点となり、2年連続で100打点突破。
ライオンズでシーズン100打点以上を複数回記録したのは、2001年~2003年、2006年4度のカブレラさん、2008年、2009年、2011年、2015年4度の中村選手、1981年、1983年2度のテリーさん、1986年、1988年2度の秋山幸二さん、2013年、2018年2度の浅村選手に続いて、6人目の記録達成となった。
このうち2年連続は、2001年~2003年3年連続のカブレラさん、2008年、2009年2年連続の中村選手に続いて3人目と、ライオンズの歴史にまた1つ、新たな記録が刻まれた。







 8月24日土曜日
16回戦~メットライフドーム~埼玉西武7勝9敗
楽天   0 0 1 0 0 1 0 3 0 0 5
埼玉西武 0 0 2 0 1 2 0 0 0 1× 6
勝 佐野2勝2敗  敗 松井2勝6敗30セーブ
本 森17号 秋山18号 渡邊佳1号3ラン

ライオンズ先発髙橋光成投手は3回表、島内選手にタイムリーを打たれ1点の先制を許したが、すぐさまライオンズ打線も3回裏、森選手のショートへのタイムリー内野安打と栗山選手のライトへのタイムリーヒットで逆転し、バックアップした。

すると髙橋光成投手も、4回表は一死から、5回表は先頭打者にそれぞれヒットを打たれ出塁を許すも、次の打者を共にダブルプレーに打ち取り3人ずつで片付けるなど、7回途中2失点に抑えてゲームメークした。

5回裏に、森選手がセンターバックスクリーンに第17号ホームラン、
6回裏には秋山選手が第18号ホームランを、イーグルス先発辛島投手から放つなど、5-2と試合を優位に進めていった。

しかし8回表、4番手で登板した平井投手が走者を2人背負ったピンチに、渡邊佳選手にプロ第1号ホームランとなる3ランホームランをライトスタンドに運ばれてしまい、まさかの同点に追い付かれてしまった。
中村選手のエラーも絡んでの一発とはいえ、平井投手もさすがに疲れてきているのか、心配になる一発だった。

9回裏にサヨナラのチャンスを逸したライオンズ。
試合は5-5のまま延長戦に突入し、10回表佐野投手が一死一・二塁のピンチを迎えたが、途中出場の足立選手を三振、茂木選手をレフトフライに打ち取り、勝ち越しを許さないナイスピッチング。

すると10回裏、イーグルスがクローザーの松井投手を登板させてきたが、二死一・二塁とチャンスを作ったライオンズ。
ここで4番中村選手が、初球のチェンジアップをレフト線に弾き返した打球は、サヨナラタイムリー2ベースヒットとなり、6-5とライオンズはサヨナラ勝ちを飾り、歓喜の連勝でカード勝ち越しを決めた。

ヒーローの中村選手は、8回表に自身のエラーから同点に追い付かれたことを引き合いに出し、「自作自演」と苦笑いだったが、今シーズン3本目のサヨナラ打を放つ大活躍。
ちなみに昨シーズンまでの17年間で、中村選手のサヨナラ打は3本なので、今シーズンはいかにチームの勝敗がかかった場面で、勝負強さを発揮しているのかがよくわかる。

また攻撃面では、6回裏に秋山選手がホームランを放った直後、源田選手がライトへのヒットで出塁すると、すかさず二盗・三盗を決め、太田選手の三塁への送球が暴投を誘い一気に本塁へ生還するという、源田選手のバットと足で1人で得点をあげたシーンも、とても印象に残った。
こういう緻密な走塁が随所に見られるのも、ライオンズの大きな武器なのだろう。







 8月25日日曜日
17回戦~メットライフドーム~埼玉西武7勝10敗
楽天   2 0 0 0 4 1 0 5 2 14
埼玉西武 0 0 0 0 1 1 0 0 0 2
勝 石橋6勝6敗  敗 十亀4勝5敗
本 浅村28号2ラン 木村10号

1回表、ブラッシュ選手のタイムリー2ベースで2点を先制されたライオンズ先発十亀投手だったが、2回表~4回表はノーヒットにイーグルス打線を抑えるなど、立ち直りを見せたかに思えた。
だが5回表に、浅村選手の2ランホームランなどで4点を失うと、6回表にも和田選手にレフトへタイムリー2ベースを打たれ、7失点で6回途中で降板となった。

ライオンズ打線は5回裏に森選手のタイムリー、6回裏には木村選手の5年振りとなる今シーズン第10号ホームランで2点を返した。

ところが8回表、マーティン投手が四球と自らのエラーも絡んで、ヒット1本ながら結果的に4失点するなど、2番手で打者3人をパーフェクトに抑えた野田投手以外の4投手が、一度火を着けてしまったイーグルス打線を止められずことごとく失点し、2-14と一方的な試合となってしまった。

9連戦を5勝4敗で乗り切れたライオンズにとって、尾を引く1敗ではないと思えるのだが。

そんな中、木村選手が5年振りとなる第10号ホームランを放った。
野手転向7年目で、今シーズンは開幕からライトのポジションでスタメン出場を続ける木村選手。
一時期スタメンを外れる時期もあったが、先日の大宮での試合での、同点に追い付くホームランを2度放つなど、要所要所でバッティングでもチームに貢献している。
出塁率がもう少し上がれば、脚力もあるだけに30近い盗塁も狙えると思うのだが。


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