第1話
文字数 312文字
どう言えば伝わるのだろうか。とにかく彼女はネクトンであったし、仮にそうで無かったとしても、それはどう控えめに見ても、とりわけ活発なプランクトンだった。いや、それは水生生物に例えたら、という話で、別に彼女の背がとりわけ小さかった訳でもないし、ミジンコのようにコミカルに丸まった姿という訳でもなかった。そう、彼女はどちらかというと、というより、誰が見てもごく当たり前すぎるぐらいの美少女だったし、それはつい2度見してしまうほどの魅力を絶えず放っていた。でももっと大切な事はというと、それは彼女が所有していた精神とも言うべきで、それは僕から見たら、宇宙の果てまで、という表現しか思い当たらないぐらい、遥かに自由だったという事だ。