かき集める(2024.3.12)

文字数 270文字

ばらばらになった
心をかき集めても
いくつか足りない

風で飛ばされたのか
朽ち果てたのか
誰かに拾われたのか
あるいは
ゴミ収集車が持って行ってくれたのか

ずたずたになった
心をかき集めることに
意味なんてないのだ

だって
元には
戻らないのだから

ぼろぼろになった
心をかき集めたが
原形をとどめていない

それでも
どこか
懐かしく思う


執着なのか
愛着なのか
後悔なのか
懺悔なのか

自分で
壊したのに
被害者面するのは
僕らしい

何も
変わらない
から
いつまでも
踏み出せないのだ


今日
これから
かき集めた心を
海に撒こうと思う

また心が生まれる
保証はどこにもないが
心のないまま
生きるのもアリかもしれない
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