宮脇紫(ゆかり)

文字数 1,104文字

宮脇紫(ゆかり) 身長162cm
中学に入って初めて琴音と知り合い、友達になった。

本名は”ゆかり”なのだが、琴音たちは揃って”ムラサキ”と漢字のまま呼んでいる。これはしかし、自己紹介の時に本人が話していたが、小学校の時のあだ名の一つだったというので、何も不満は無いらしい。むしろ好意的だ。

得意科目は…全般。一学年二百名ほどの生徒の中で、毎度の定期試験で三位の好成績を残している。もちろん、これは琴音たちの中で圧倒的な成績だ。
父親は、経済産業省の高級官僚。母親も会社勤めで、いわゆる共働き家庭。その影響か、紫は家事全般をも得意としていた。
愚痴を言わないところも、紫に対して琴音が感心する美点の一つだ。

錦糸町の駅近くにある高層マンションの高層階に住んでいる。

いわゆる”ザマス眼鏡”というのか、それをかけていた。奥二重の端は軽く釣り上がり、鼻先も気持ち上に向いている形状で、それらの全体から第一印象は性格キツ目と取られかねない容姿をしている。
髪型は前髪作らない、天然パーマのカールボブで、毛先がピョンピョン外に跳ねていた。
でもそんな見た目と裏腹に、性格はとても明るくサバサバしていて、飄々といった調子を普段は見せていたが、しかしお調子者というわけではなく、一度ポロっと自分で漏らしていたが、琴音たちの仲良しグループの中で、恐らく一番このグループの和を大事にしているのが、言わずとも分かる程に、気配りの出来る性格だ。

琴音は密かに、『姉御肌タイプ』と分析している。この気配りの件…裕美と彼女は性格的にそっくりだと琴音は考えている。
このお姉さんという、母性ありそうなニュアンスは、何も、琴音を含めた他のみんなは似たり寄ったりだが、紫一人だけ、そのー…本人は意外とこの様なネタは苦手にしているのだが、胸の大きさが別格、ズバッと言えば巨乳だから”だけ”ではない。
入学初日から、率先して周りの初対面の子達に話しかけていた。琴音も話しかけられた一人だ。

地元の小学校では、朝礼などで校歌などを演奏するブラスバンドに所属していた。パートはトランペット。
想像していたのとは違ったらしいが、今も学園の管楽同好会に所属しており、文化祭では一年、二年と連続で体育館で演奏を披露していた。
その文化祭で、二年の時に地元の同級生を呼んだのだが、その中の一人、この子はその後のクリスマス会にも出て、一緒に楽しんだのだが、この子が言うのには、紫は地元の小学校で学級委員長、そして生徒会にも所属し、なんと副会長を務めていたらしい。

元々そのタイプの様で、それが中学三年に上がっての、紫の行動にも繋がるのだろう。
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