新田麻里

文字数 1,465文字

新田麻里 身長159cm
琴音と同じ外部組。
琴音とは、中学三年生になって初めて同じクラスになり、紫たちに紹介された。
裕美たちとは中学二年時で同クラスになり、それ以来仲良しの様だ。
特にその中でも、紫とかなり仲が良いらしく、紫の事をちゃんと(?)”ゆかり”と呼ぶ数少ない女子。

得意科目は…紫と同じで全般。全ての教科を合わせた総合点数で、全学年生徒が二百人ばかりいる中で、毎回五位という好成績を収めている。
毎回三位を維持している紫と、もしかしたらこんな点から仲良くなった…かも知れないと、本人たちが言わないので、琴音は勝手にそう思っている。
藤花や律と同じ”地下鉄組”だが、丸ノ内線に乗る二人と違って、麻里はもう一つの、南北線沿線に住んでいる様だ。まだこの時点では具体的な場所は知らされていない。

顔つきは全体的にシュッとしているというのが第一印象。目がパッチリしてる割に、何だか黒目部分が小さめに見えるせいか、そんな点を含めて全体的に猫を連想させられる。キュッと目じりが上がった「ネコ目」なのもそれだ。口元も、今流行りの作ったアヒル口系ではなく、自然と何というか…ギリシャ文字のω(オメガ)程大袈裟ではなくとも、これを琴音は初めて見た時に連想していた。

学園の廊下にある掲示板に毎月掲載される新聞を発刊している新聞部の部員で、その中で、それだけでは無いのだが主に漫画を担当している。
この学園内の、いわゆる”あるあるネタ”を失礼にならない程度に巧みに弄ってたり、その流れで、キャラの濃い先生だとかを登場させたりしていた。真面目とおちゃらけ具合、ネタにされた人物、物事に対して失礼がない程々のバランス感覚が面白い。
おいおい話していく中で、琴音が自身の漫画が好きだと言うと、急に照れて見せながら、麻里は幼い頃から絵を描くのが好きで、特に漫画を描くのが好きだと、雑談の中で琴音に話してくれた。
これはひどい偏見かも知れないが、琴音はそれを聞いてとても意外に思った。漫画を読むだけではなく自分でも書いてみたりする人というのは、誤解を恐れずに言えば、もう少し内に篭ったりする性格だったりするのかと思っていたのだが、麻里は明らかに表に出て精力的に動き回っている、まさしく猫の様なタイプに見えたからだった。
だが、そんな偏見も麻里のおかげで払拭できた…と、琴音は一人勝手に納得し、そして面白がっている。
相変わらず偉そうな判断と物言いだが、この時点で琴音個人としては、麻里にも紫たちと同レベル程に心を開き出している。
あと…これは琴音個人としては避けたい所だが、どうも麻里…だけではなく、他の仲の良かったクラスメイトもそうだと言うのだが、どうやら琴音に対してヤケに思い入れ、憧れが強い子らしい。
律を”王子”と称するだけではなく、琴音に至っては…”深窓の令嬢”と称するくらいだ。
これがまた、紫たちの”旧二組”では、そんな二人の”二つ名”が難なく受け入れられていたと言うのだから、琴音は律とともにただ苦笑いする他に無い。
あらかじめ紫たちにその話を聞いていたのだが、てっきり例の如く、ただからかいたいが為だと思っていたら、こうして実際に目の当たりにすると、そうとも言えないと思える様になって来ていた。
…まだ認めたわけでは無いけど。
しかし、本人としても改めて前にして恥ずかしいのか、実際に琴音、それに律を前にして、紫たちが言ってた様な、その片鱗は、”今の所は”まだ見えてこない。
それはまた追い追い…あるかどうかは分からない。
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