倉田千華

文字数 1,474文字

倉田千華(ちか) 身長155cm
琴音と同じ地元だが、小学校は他校だった。

中学校はヒロや朋子と同じ、地元の区立第二中学校。
ヒロの所属する野球部のマネージャー。

一人称は”千華”と言うのがデフォルトだが、たまに”マジ”な時には”私”に時折なる。
どちらが素なのかは、この時点ではハッキリとしない。

琴音とは二年の時の文化祭で初めて出会った。

その頃の千華は、髪型を輪郭を覆うような前下がりボブにしていたが、中学三年時ではもう少し伸ばして、琴音の感想をそのまま借りれば、”羊ヘアー”になっていた。
小さい三つ編みのお団子を耳上左右にちょこんと乗せた髪型で、その見た目が羊みたいでとっても可愛いく、それが素直に千華に似合っていた。

その他の、顔などの見た目は何と言うか…琴音からすると、あまりにも化粧、メイクが完璧過ぎて、それが逆に捉えどころがないと印象を受けていた。
説明出来ないのは、琴音の圧倒的に足りない女子力のせいだ。仕方がないと諦めていただく他に無い。
ただ言えるのは、いわゆる世の大多数の男子が理想とする”カワイイ”が、この千華によって表現されてそう…と琴音は、初対面時でそんな印象を持った。
何かと上目遣いだったりな表情の作り方、それに加えて間延び気味の猫撫で声だったり、不意に男子の服の袖を二本の指先で摘む点などだ。
これは、こう言っては本人に叱られるだろうが、一口に言ってしまえば、それらが”あざとカワイイ”かった。
女である琴音の目からしても、ただ素直に”カワイイ”と、片仮名で書く方の可愛らしさがあった。

朋子たちと当然言うまでもなく同じ制服を着ているのだが、それを何だかチャラめに着崩していた。
朋子達も”中学生デビュー”らしくスカートは膝上にしていたが、それよりもまた少し短めに折っていた。

とまぁ、初めのうちはそんな感想を琴音は持っていたのだが、それらを総括する意味で最後に言えば『キチンと自分がどう見られているのか、分かっているなぁ』というもので、変に感心したりもしていたのだった。
それと、髪型はさっき触れたように、いかにも”ガーリー”な形をしているというのに、別に髪を染めていないのが、琴音にはプラスポイントだった。
…それは別に、髪を染める子がどうのって話ではない。
じゃなくて、言動なり何なりと、まだそれほど付き合いが長くないから一概には言えないのは承知の上で言えば、こんな軽めの女の子なのに、野球部のマネージャーを真面目にしているというのが、単純だとは思うがそんな点から垣間見える気がして、とても琴音には好印象だった。

…さて、千華の主な表面的な話はこれくらいにして、もう一つ、絶対に触れて置かなくてはいけない事がある。
それは…そう、ヒロ関係についてだ。
まだハッキリとは、琴音自身も裕美から聞いてはいないのだが、それでも、流石にこの手の恋愛系には疎い…いや、疎すぎる琴音からしても、裕美の醸し出してくるニュアンスから、大体の想像はついてはきている。
まぁ…その他の方々はとっくにそうだろう。
それに、思い返せば千華のヒロに対する過剰なまでのスキンシップからも想像するに難くない。…琴音以外にとっては。
ありとあらゆる点で、この点についてはこの時点でも琴音は何周も周回遅れしている。
それはさておき、現時点では分からないが、その話も今は先の話だ。
琴音個人としては、その話も気になりはするが、それよりも、千華と翔悟の関係の方が、どういう事なのか気になって仕方ない。それも追い追い分かる…かも。
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