白銀の世界

文字数 6,257文字

力丸「ははは!ジェイ!見ろ!雪だ!」

ジェイ「朝っぱらからでけぇ声出すんじゃねぇ!!

力丸「んだよノリ悪い。」

ジェイ「てか妙に寒いと思ったら雪降ってんのな…」

力丸「いつぶりだろうな!」

ジェイ「アルナの件みたいなのは嫌だぜ?」

力丸「それが分かるまではもうしばらくかかるだろうな」

急に事務モードの声になりやがる。

?「さっむ…布団剥がないでよ…」

ジェイ「っあ…すまん」

力丸「起きたか鈴湖!」

鈴湖「力丸さん…うるさいよ…」

力丸「いつもの事だ!」

ジェイ「誇らしい顔すんな」

力丸「なははは!!」

ジェイ「笑って誤魔化そうとすんなぁ!」
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〜〜〜〜〜〜〜

ボルグ「ほう…起きたら真っ白ではないか」

マーク「おおすっげ!すっげ!」

キャメノ「あっちょっとマークさん!飛び込んだら…」

マーク「冷たァ!!??」

ボルグ「ははは。若いな。」

キャメノ「この国での雪は珍しいですからね…」

ボルン「しかも世間はクリスマス。気分も少なからず上がるだろう。…どれ、今日は彼らにも羽を伸ばして貰うとするか」

〜〜〜〜〜〜〜

ボルグ「やあ、第1部隊の諸君。」

「「お疲れ様です!」」

ボルン「今日は皆への感謝だ。休暇にしよう。」

「ええっ!?」

「本当ですか!!」

「でも仕事は…」

ボルグ「安心したまえ。何かあったら私に言ってくれ。それはいつも通りだ。今日は遊んだり、ゆっくり過ごしたりするといい。」

歓声が上がる。

ボルグ「…ほかの皆も良いのだぞ。」

マーク「そうだぜ。第2も、第3もみんな今日は遊べ!」

さらに歓声が上がる。

「それじゃ、今日の夜ごはんはみんなでパーティしましょうよ!隊長!」

第3部隊の料理が得意な隊員が提案する。

キャメノ「いいね!」

「それじゃ早く買い出しに行こうよ!」

第3部隊には女性隊員がほとんどを占めている。
可憐に見えても、みんな日々の訓練を乗り越えている。
それでも心はみんな女の子なのだ。

「なあなあ!俺も行っていいか?」

「いいよいいよ!」

料理好きなのは女性隊員だけでない。
無論、男性隊員にもそういう者はいる。

ボルグ「微笑ましい限りだ」

マーク「これもこの国が平和だから見れる光景だな!」

キャメノ「そうですね!」

〜〜〜〜〜〜

一方その頃。

ソル「うう…寒い…」

衛兵「大丈夫ですか?」

ソル「大丈夫に見えるか…?」

衛兵「い、いえ…」

ソル「すまないが…もう少し暖かくしてくれないか…?このままだと凍え死んでしまいそうだ…」

牢に入れられていた時よりはマシなのだが…。

衛兵「申し訳ありません…今ご用意できるのがストーブだけでしたので…」

ソル「おお…ストーブ…!」

椅子から降りてストーブの目の前に行く。

ソル「暖かい…暖かいぞ…♪」

今だけは王の威厳なぞどうでもいい。

力丸「ソルさm……」

ソル「ああ、力丸か。どうしたのだ?」

力丸「……あなた、そこまで寒がりではなかったでしょう…むしろはしゃいでいたような…」

ソル「わー!わー!言うんじゃない!」

力丸「案外子供らしくていいんじゃないですかね?」

ソル「やめろ!それ以上掘り返すな!」

力丸「んじゃ俺らは外にいるんで。」

ソル「………」

衛兵「…」

ソル「…ええい私も行くわ!お前たちも今日は好きに過ごせ!」

衛兵「は…はい!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

街を歩く鈴湖とジェイ。

ジェイ「すげぇな…一晩でどんだけ降ってんだよ」

鈴湖「異常気象じゃないの?」

ジェイ「否定出来ねぇんだよな…」

ロウセツ「おや、あなたは…」

ジェイ「ん…ロウセツだったか」

ロウセツ「はい。」

ジェイ「アルナは?」

ロウセツ「先程お店の中にお入りになられました。なんでも限定のスイーツがあるとか」

ジェイ「ほぉん」

鈴湖「…」

ジェイ「…食えるかはわからねぇけど行くだけ行ってみるか?」

鈴湖「…うん!」

〜店内〜

空調が効いていて過ごしやすい。

ジェイ「限定物は…やっぱり無いな」

鈴湖「………」

ショーケースに釘付けじゃねぇか。
向こうでは見ないようなものばかりだからか?

ジェイ「…じゃあこれ。ふたつ。」

気になっているであろうケーキを頼む。
持ち帰るのも面倒なんで店内で食べることにする。

ジェイ「…落とすなよ」

鈴湖「分かってるよ〜♪」

椅子に座り、早速1口食べる。
…とりあえず美味い。
鈴湖は…

鈴湖「MGMG」

美味しそうに食べてるな。
よかった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

マーク「力丸!」

力丸「んあ?おああ!?」

顔に雪がァ!?

マーク「ははははは!!おもしれぇ!」

力丸「いきなり投げてくるとはいい度胸してやがんな!喰らえ!」

マーク「おあーっぶねー!」

力丸「そこだぁ!」

マーク「いっっってぇ!?!?」

ボルグ「…寒さの中だと痛みが増すからな」

キャメノ「うわ…痛そ…」

マーク「おま……おまっ…硬すぎる…なんだよこの雪玉…」

力丸「ふっふっふ…ガチガチに固めているのだよマーク君…」

マーク「なんだそのキャラ…!てか2発目はマジでやめろ!いてぇから!」

力丸「石は入ってねぇから安心しろよ〜♪」

投げる。

マーク「いでぇ!」

ボルグ「その辺にしておけ、力丸」

力丸「元からこれ以上やる気ねぇよ」

ソル「…あの雪玉当てられたら死ぬ自信があるのだが?」

力丸「安心してくださいよ。あなたには当てません」

ソル「それは安心だn…」

いきなり雪が当たる。
つ…冷たい。

ソル「な…何をするんだ?!」

力丸「ですが、「あなたに雪玉を当てない」とは言ってません」

ソル「や、やめろ!私も傍観していたいのだ!」

力丸「まてまて〜!」

ボルグ「…ああなると力丸は面倒なのだ…」

キャメノ「ゼロ部隊の3人の中だと一番元気ですもんね」

ボルグ「うむ」

キャメノ「……えへへ…」

ボルグ「キャメノ。パーティのことを考えておるな?」

キャメノ「そ…そんなことありませんよ!」

ボルグ「…よだれ、気づいておるか?」

キャメノ「…あっ!」

ボルグ「まったく…」

キャメノ「でもでも!楽しみじゃないですか!」

ボルグ「まあな。」

キャメノ「早く夜になりませんかね…!」

ボルグ「…私も、そろそろ別の場所へ行くとしようか。」

キャメノ「あ、私たちはここにいるので!」

ボルグ「良い。どうせ今夜まで戻る気は無い」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

…今日のような日に、悲しい話を持ち込みたくはなかったが…
私の膝ほどまで降った雪。
…寒いだろう?
ヴェーデ、チノーテ。

ボルグ「…いつ来ても、ここは見晴らしが良いな…」

竜の国を一望できる。
そんなに高くはない山の上にたっている墓地。
綺麗な墓がほとんどだ。
だが、薄汚れ、今にも崩れそうな墓が3つ。
ファイナル、エンド、イゼの墓だ。

ボルグ「…触ったら崩れるな…」

ここまで半竜人が嫌われるのが未だに分からない。
彼等が私たち人間になにをした?
長い間共に過ごしていたはずなのに…
なぜだ………?

ボルグ「…」

いつの間にか泣いていた。

ボルグ「…すまんな」

兵士たちの墓の前に立つ。
戦いで散った者達がここに眠っている。
…私は、そこで死に損ねた老兵だ。
だが、死に損ねたからこその出会いもあった。
……あの語られるべきではない戦いには、少しだけ感謝することにする。

ボルグ「…もう少しだけ待っていてくれ。いつか私もそっちに…」

そうしたら、また皆で飲もうではないか。

ボルグ「…」

私達と、彼等に。
刃の祝福があらんことを。

ボルグ「…また会おう。」

踵を返して山を降りていく。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ジェイ「…ん。食った」

鈴湖「ご馳走さまー!」

ジェイ「美味かったか?」

鈴湖「うん!」

ジェイ「結構甘かったな。」

鈴湖「そうだね〜」

ジェイ「よし…そんじゃそろそろ行くか」

鈴湖「はーい!」

代金+チップとしていくらか置いておく。

ジェイ「とても美味しかった。また来る」

店員「ありがとうございました〜!」

店を出る。
…さっむ。

ジェイ「風が強くなってるな」

鈴湖「…へっくしゅ!」

ジェイ「…大丈夫か?」

鈴湖「だいじょう…っぶしゅ!」

ジェイ「おいおい…」

上着を羽織らせる。

鈴湖「大丈夫だって…それにジェイが…」

ジェイ「気にすんな。仮に風邪ひいても俺が看病してやっから」

鈴湖「う…うん…」

上着に腕を通す。
ほのかにジェイの匂いがする。
そして暖かい。
どう頑張っても袖から手は出ないが、今の状況なら逆にありがたい。

ジェイ「ん〜…城に戻るか」

ほんとに風邪ひいたら申し訳ないしな。
なんなら俺も風邪ひきそうだし。

〜〜〜城内〜〜〜

鈴湖「……」

ジェイ「そこ座ってな。」

ささっと暖房を付ける。
あとは暖かいものでも持ってきてやるか。
防寒具…は鈴湖に羽織らせてるし、
制服でいいか。
袖を通しながらドアを開けてキッチンの方へ歩いていく。

ジェイ「…ん、美味そうな匂い。そうか、今夜はパーティだったか?」

少しだけ覗き込む。
何人かの兵士たちがせっせと仕込み中だ。
まあ、邪魔しない程度に俺も…

ジェイ「…えーと…暖かい飲み物…お茶か?いやでもコーヒーでいいか…」

もちろん、鈴湖が飲めるかどうか分からないからかなり甘めにな。
コーヒーなら夜な夜な作ってたし手際はいい…はずだ。

「お疲れ様です、ジェイさん!」

ジェイ「ん、おつかれ。料理の方は進んでるか?」

「はい!美味しく作りますよ!」

ジェイ「ははは。楽しみにしてる。そんじゃ俺は鈴湖が待ってるからこれで」

「はい!」

再び廊下に出て部屋に行く。
やはり廊下は寒い…
…ふと気付く。
これドア開けられなくね?

ジェイ「…鈴湖〜。開けてくれないか〜?」

鈴湖「はいはーい」

ドアが開く。
暖かい空気が流れてくる。
さっと入って机にコップを置き、上着を脱いで雑に放り投げて椅子に座る。

ジェイ「…ちょいと暑いな。」

暖房の設定を変えて少しだけ窓を開ける。

鈴湖「〜♪」

ジェイ「寒くないか?」

鈴湖「大丈夫〜」

ジェイ「そうか」

再び椅子に座ってコップに口をつける。

鈴湖「結構甘めに作るんだね〜。ジェイって甘党なの?」

ジェイ「…ん? 別に?確かに甘いものは嫌いじゃねぇけど…」

鈴湖「…あ、わかった。私が飲めるかどうか分からないから甘めに作ったわけだね」

ジェイ「うん大正解。」

鈴湖「…で?ジェイはどんなの飲んでるの?」

ジェイ「………ック」

鈴湖「え?」

ジェイ「ブラック」

鈴湖「えぇ…?」

ジェイ「だって楽なんだもん。入れるだけだし。」

鈴湖「…あんまり飲みすぎないでね?」

ジェイ「安心しろって。今は1日30杯も飲んだりしねぇし」

鈴湖「それはよかっ……まって。今なんて言った?「今は」?」

ジェイ「忙しかった頃はそのくらい飲んでたが?スティックと給湯器があればすぐにできるしな」

鈴湖「どんだけ忙しかったのさ…」

ジェイ「なはは。今はそんなんじゃねぇし心配すんなよ。」

鈴湖「……」

…心配になってきた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そうして各々の時間が過ぎていき、夜が来た。

「「「わーーーーーっ!!!!」」」

机に所狭しと並ぶ豪華な食事。
これを見た瞬間に飛びついた兵士もいる。

「うめ!うめ!」

「もうちょっと綺麗に食べろバカ!」

仲がいいようで。
さて、私は…端の方で食べるとしようか。
おや?

力丸「ほら来た。」

鈴湖「一緒に食べませんか〜!」

ジェイ「あいつらはあいつらで楽しんでますし。」

ボルグ「私達は私達なりに楽しもうではありませんか。ソル様」

…全く。
相変わらず彼らは優しいのだな。
いや、違うのか。
この国全てが、私を包んでくれているのか。
………
とても、とても温い。

ソル「…わかった。一緒に食べようか」

マーク「よっし!食うぜ!」

キャメノ「いっぱいありますから遠慮なく!」

鈴湖「えい!えい!ふぉれほいひいほ!」

ジェイ「美味しいのは分かるがせめて口の中のもの飲み込んでから喋ってくれ…」

力丸「…っはぁ!」

ジェイ「お前は酒飲むならもう少し考えろヴァカ!ラッパなんてすんじゃねぇ!」

ボルグ「まあ落ち着け。ほら、フライドチキンだ」

口の中に突っ込まれる。

ジェイ「…あ、あふっ!?」

熱い!?

ジェイ「はふぅ……」

キャメノ「…ボケが圧倒的に多すぎる…」

ソル「ジェイ1人では捌ききれぬな」

ジェイ「…んぐ…」

美味いんだよ。
美味いんだけどさぁ…

ジェイ「人の口にいきなり突っ込むのやめてくれませんかねぇ!?

ボルグ「んくく…すまん。面白そうだったのでつい…くはは!」

ソル「ふふ…あはは!」

キャメノ「ソル様が笑いました!」

ソル「くふふ…君たちといると面白いことしか起こらないな…あっはっは!」

力丸「このまま笑わせるか!」

ソル「やめっ…w…やめてくれ…wwもうすでに息ができ…、できないのに…wふはははw」

ボルグ「…ああなると力丸は面倒なのだ。」

鈴湖「ん〜?」

ボルグ「気にせんで良い。…ジェイはいつもあれと過ごしていたのか…」

ジェイ「少しは俺の事慰めてくれます?」

ボルグ「…愉快ではないか?」

ジェイ「まぁ…退屈しないのは確かなんですけどね」

ボルグ「なら良いでは無いか」

あらめっちゃ爽やかな笑顔。
まるで他人事みたいだぁ。
まあ事実なんですけどね?

ジェイ「…」

力丸「ジェイ!ソル様伸びちまったw」

ジェイ「ばっ…!馬鹿野郎!!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そんなこんなで楽しいパーティも終わり。
あとは寒いのか温いのか分からない夜が来る。

ジェイ「…にしても止まねぇな、雪。」

鈴湖「すごい降ってるよね」

ジェイ「明日は雪かきだな…」

鈴湖「私も手伝うよ〜」

ジェイ「骨が折れるぞ?」

鈴湖「大丈夫!」

ジェイ「…」

鈴湖「…ふにゅ?」

ジェイ「…よしよし」

帽子の上から軽く撫でる。

鈴湖「…えへへ…♪」

ジェイ「…そうだ、鈴湖に渡したい物があるんだよ」

鈴湖「なに?」

…買う時はほいほいと買った。
だが…いざ渡すとなると心臓がはち切れそうになる。

ジェイ「…これ」

鈴湖「?」

ジェイ「…先に言うよ。指輪だ」

鈴湖「ゆびっ…!?

ジェイ「…まだ結婚とかは考えてない。お互いまだ知らないことばっかだしな。」

鈴湖「えっ…ま、まぁ?そうだしね?」

ジェイ「だからこれは俺から鈴湖へのクリスマスプレゼントとして受け取って欲しい」

鈴湖「クリスマス…プレゼント…?」

ジェイ「…ああ。受け取ってくれるか?」

鈴湖「も……もちろん…受け取るよ」

ジェイ「そうか…!」

小さな箱を受け取る。
箱を開けると、すらっと伸びる光がリングを輝かせる。

鈴湖「ありがとう。大切にするね…!」

ジェイ「ああ。そうしてくれ」

手を繋いで部屋に戻っていく。
力丸はまだ帰ってきていない。
…今日はどっと疲れた。
ベッドに身体を預けると、鈴湖も同じように乗っかってきた。

鈴湖「えへへ…いいよね?」

ジェイ「いいぞ…」

頭を撫でる。
もうまぶたが落ちそうだ。

鈴湖「ん…どうせなら直で撫でてよ」

帽子を取って頭を差し出してくる。

鈴湖「あ、耳触る?気持ちいいと思うよ〜」

ジェイ「ん…まずは撫でてから…」

鈴湖「ん〜…♪」

そのまま耳に触れていく。
驚くほどふわふわしている。
好みの感触だ。

鈴湖「ふわふわでしょ?」

ジェイ「ふ…ふふふ…」

鈴湖「?」

ジェイ「ふっわふわ…♪」

ずっとさわりたい…けど…
もうげんかいなんだよな…
なら………

鈴湖「…わっ」

だきしめてやればいい。
おやすみ………

鈴湖「…寝ちゃった…」

…子供みたいな寝顔。
普段の顔は割とイケメン?なのに。
…でも、そのギャップもいい。
私もだきしめて寝よ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

数分後。

力丸「ただい……」

鈴湖「…すぅ…はぁ…」

ジェイ「…zzz」

力丸「…ん」

邪魔しちゃ悪いな。
とりあえず風邪だけが心配だから毛布だけ被せて…と。
ドアをそっと開けて廊下に。

力丸「うお…冷える…」

力丸「…ま、ああなれば今日は自室で寝るに限るな。」

ベッドに転がって目を閉じる。
2重の暗闇。
睡魔がすぐに襲ってくる。
あとは身体を預ければいい。
寝よ。
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